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Vitaのセーブデータの保存先割合と移行について

追記(2016/12/15)
2013年12月を最後に、「Vitaカード保存」タイプのタイトルは発売されていません。全て「メモリカード」保存です。本記事は「2012年5月」頃に書かれたものですので、ご注意ください。
追記(2013/3/18)
続編となる記事を書きました。⇒続・Vitaのセーブデータの保存先割合と移行について
追記(2013/10/18)
さらに続編となる記事を書きました。⇒新型Vitaの内蔵メモリ1GBの背景に関する考察

Vitaの発売(2011/12/17)から既に半年を経過した。そういえばいつの間にか過ぎてたね。ま、記念日ってワケでなし、気にしてても何かあるワケでなし。

そんな6ヶ月経過時点の「自分の把握している範囲」での販売タイトル数は、ツールというかアプリ類も合わせて「62タイトル」ある。Vitaにはゲームタイトルが少ない少ないと言われつつも、それなりに数はある。数は。

以前、「メモリについて」という感じでいくつかエントリーを書いた事があるが、ちょうどいい機会だと思ったので、この半年間に発売されたタイトルについて、セーブデータ保存先別のタイトル数を数えてみた。

なお、ダウンロード版はメモリカードにしか保存できないので、同一タイトルでVitaカード版がある場合については、あくまでもVitaカード版での保存先で集計した。また、Vitaカード版が発売されていないダウンロード専用タイトル、アプリなどは逆に保存先はメモリカードとして集計している。

セーブデータ保存先割合
  Vitaカード保存 メモリカード保存
Vitaカード版販売あり 23 (37%) 20 (32%) 43 (69%)
ダウンロード専用 - 19 (31%) 19 (31%)
23 (37%) 39 (63%) 62(100%)

集計間違いがなければ、意外と均等に分布していて驚いた。

繰り返しになるが、ゲームに限らずアプリ類も「ダウンロード専用」に含めているので、パッケージ版併売のタイトルだけで考えると約半々ぐらいといったところだろうか。

個人的にはもっとメモリカード保存のタイトルが多い印象があったのだが、実はそうでもないらしい。

セーブデータの移行の可否

「Vitaカード版を買ったけど、ダウンロード版の方が便利そうなんで買い換えたい!」

とか、

「やべー、メモリカードの容量がカツカツだ。このゲームはVitaカードに移すか」

とか。そんな風に思うこと事、あると思う。きっとある。もちろん、2本買う経済的余裕がある人に限る話かも知れないけど。

いやいやいや。

「初回特典とかが欲しくてVitaカード版を買ったんだけど!(うんぬん)」

という人は、結構いる気がする。

少なくとも、今後も小売店ではVitaカード版はパッケージとして販売されるし、予約特典や店舗特典などののユーザサービスは、過剰に増えることは無いかも知れないけど、無くなることはないだろうと思うし。コアユーザへの、ファンへのサービスとしてメーカー直販という販売ルートも残るだろうし。

であるならば、やっぱり「データの移行ってできるの?」っていう問題は無視できない。

一応、まとめてみた。(私の理解が正しければ)

セーブデータ移行可否
  Vitaカード保存 メモリカード保存
カード版 ⇒ DL版 × 移行不可 ○ 移行可能
DL版 ⇒ カード版 × 移行不可 ○ 移行可能
  • カード版=Vitaカード版、DL版=ダウンロード版

タイトルにもよるところはあるかも知れないので、あくまでも参考程度で。

そもそも、Vitaには、

「Vitaカードへのアクセスについては、別のメディアからの書き込みも、別のメディアへの書き出しも出来ない」

という仕様があるようだ。この為、Vitaカード内のセーブデータはコンテンツ管理を使ってもPCやPS3にバックアップが出来ない。*1

つまり、Vitaカードに保存するタイプのゲームについては、後からダウンロード版を買ったとしてもセーブデータを移すことは出来ないし、逆に後からVitaカード版を買ったとしても、セーブデータを再利用する事は出来ない。*2

なお、Vitaカード版のゲームのアップデート(パッチやDLCなどの対応)についても、Vitaカード内に保存されるようになっており、そのための書き込み領域も最初から用意されている。*3

逆に、メモリカードに保存するタイプのゲームの場合は、バックアップもできるし移行もできる。後からダウンロード版を買ったとしても、Vitaカード版で育てたセーブデータはそのまま利用されるし、逆に後からVitaカード版を買ったとしても、セーブデータは再利用される。*4

そういう意味では、メモリカードに保存するタイプに限ってはメモリカードの容量を空けたい時に「Vitaカード版を買ってくれば」できる。

まぁ、普通の人は経済的な理由から2本買うなんて事は出来ないと思うので、メモリカードの容量を空けたい時は、ゲームデータとセーブデータを合わせてバックアップして削除するんだとは思うけど。

まとめ

以前も関連記事に書いたんだけど、VitaのメモリカードとVitaカードに関する仕様は、いままでのゲーム機に比べて非常に複雑である。

同じゲーム機、同じタイトルなのに同じとは限らないことがあるという意味で。

ただ、個人的には「これは移行期だ」と思っている。将来的に、(全てのタイトルというわけではないと思うが)Vitaのゲームは「オンラインセーブ」が多くなっていくんじゃないかな?と思っているから。

Vitaカード内でも、メモリカード内でもない、もう1つの保存先。オンライン。

最近の言葉っぽいことで言えば「クラウドセーブ」かな?PS3の同一タイトルとデータ連携をするタイプのゲームでは既に始まっている。「トランスファリング」とも呼ばれている。まだ、タイトル単位での対応で、Vitaのシステム側としての対応ではないけれども。

クラウドセーブであれば、Vitaカード版でもダウンロード版でも違いは無く、共通にできる。しかも、パソコンやPS3などのバックアップ用のハード(いわば母艦)はいらない。今のこの変な状況から脱却できる。

なので。

個人的には「これは移行期だ」と思っている。

それがいつまで続くのかは判らないけど。

*1:2012/11 Ver.2.00から対応したPS Plusの「セーブデータお預かりサービス」(オンラインバックアップ)の利用を除く。これはVitaカード保存、メモリカード保存のいずれでも同様にバックアップが可能です。セーブデータだけですが。(パッチやDLCは含まれない)

*2:このVitaカードへの保存仕様だった「ラグナロクオデッセイ」は、後日アップデートにより「オンラインセーブ機能」を実装したという話もある。2012年11月以降はPlayStation Plusのオンラインバックアップで同じことが出来るが、当時は出来ずにこの機能によりデータ移行を可能にしていた。当然、PS+への加入とは関係ないので購入者ならだれでも利用できる。詳しくは、ココ。⇒http://ro-vita.jp/expansion/03_1.html

*3:余談でいうと、Vitaカード版の値段はこの書き込み領域の容量にも関係しているので、容量が大きいものは高くなる。余計なことを言えば、Vitaカード版の値段がダウンロード版よりかなり高い場合は、この書き込み用の容量が大きいVitaカードを使っていることも考えられる為、「将来的なアップデートやDLCが多く予定されている可能性がある」と言えるかもしれない。推測と言うより希望的な意味で。もちろん、セーブデータが大きすぎるという可能性も否定できないけど。

*4:自分は(経済的な余裕がないので)試してませんが、ダウンロード版の本体(ゲームデータ)がメモリカード上にある状態で、同一タイトルのVitaカード版を挿すと、「(メモリカード上の)ゲームデータを削除しますか?」(セーブデータは残すの意味)と確認画面が出るそうです。