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みた、こと。きいた、こと。

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VitaのReaderと雑誌の展開について

PSVita COLUMN Reader

会社帰り、スマホのReaderで何気にReader Storeを覗いてみたら、雑誌である「電撃プレイステーション」が配信されていた。

あれ?そういえば、先月ぐらいにそんな話を聞いたような?でも、BOOK☆WALKERじゃなかったっけ?と思ったが、配信されているんだから間違いはなく。

“限定アイテム”付き電子書籍電撃PS』が500円で配信! 『PSO2』『ネプテューヌPP』などのプロダクトコードが多数付属【電撃PlayStation

7月25日発売の号にて誌面をバージョンアップした電撃PlayStation。バージョンアップの1つとして、電撃PS電子書籍版の配信開始があります! PCやiOS/Android端末対応の電子書籍ストア&ビューアアプリ“BOOK☆WALKER”にて購入、閲覧することができるようになりました。気になる電子書籍版の価格は500円(税込)。
(中略)
さらに今後は、“Newsstand”、“Reader Store”など、各電子書籍ストアでも順次配信予定! そちらの使用感も今後紹介していくので、続報をお待ちください。

もしかして「これならVitaでも読めるんじゃ?」と思って調べてみると、対応機種にのっている。

「いままで、他の雑誌はVita非対応だったのに!」

そんな訳で、Vitaで雑誌をみるとどんな問題というか課題があるのか確かめてみた。既にわかっていたというか、今更なことも含む。

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なお、以前にそんな記事(記事下部の「関連記事」参照)を書いていたから気になっただけです。べ、別に表紙につられた訳じゃないんだからね?か、カンチガイしないでよね!*1


自由倍率がないVita

雑誌というのは、かなり細かい文字がたくさん並ぶ。しかも、誌面を無駄なく使うため、レイアウトはとにかく自由だ。まぁ、雑誌毎の癖みたいな基本レイアウトみたいなのはあるとしても。

Android版のReaderは自由倍率で拡大縮小も自在だが、Vita版は段階固定。(訂正)自由倍率も出来るようになりました。

なので、ピンポイントにここだけ拡大したいのに!が、出来ない。

ここは非常にもどかしい。

字自体は小さいながらも読める。当然、拡大が必要だがそこはそれほど困らない。

でも、文字より拡大したいものもあるんだよ。え、何かって?・・・マ、マップとか。

追記(2014/3/27)
Ver.1.60 (2014/3/25配信) の「雑誌対応」により、右アナログスティックによる「自由倍率」にも対応しました。今まで同様の段階的拡大も可能。拡大率はそれほど変わっていないが、本によっては以前より多少拡大して見える模様。

ページ数が一致しない電子雑誌

Vitaに限らないけど、電子書籍の雑誌の紙面内容は紙の雑誌と全く同じものだ。

だから「特集は○○頁から!」とか書いてある。

しかし、大人の事情的な契約やら権利やらの様々な理由により電子書籍に含める事ができない部分もあり、そこはバッサリと省かれてしまう。

当然、頁はズレる。

なので、読んでいる内容と頁が一致しないのだ。まぁ、ページの前後、掲載順番が入れ替わる様な事は無いので、致命的な問題ではないが、少々もどかしい。

また、「目次」はあるのに当然役に立たないし、電子書籍なのにそこへのリンクとか張ってない。コミックや小説などは章建てなんかしてあるから、大ざっぱに飛んでもある程度推測が出来るが、数ページ単位で情報が乱れる雑誌の場合はむしろリンクも検索性の高さとして非常に重要なワケで。

この辺りはこの分野の今後の課題なんだろうな、と思った。


付録のコードが付かない

冒頭にリンクしたニュースリリースには「“限定アイテム”付き電子書籍」と書いてあるものの、Reader Storeで買う場合にはこの限定アイテム、いわゆる「ダウンロードコード」が付いてこない。

ゲーム系雑誌の購買意欲を大きく左右すると言われてる付録である以上、これが無いというのは正直「ガッカリ」以外の何物でもない。

調べて見ると、角川の電子書籍サービスである「BOOK☆WALKER」との差別化の様で、他では提供していないとのこと。

値段は同じなのに。Reader Store でも 500円だったのに。*2


コードは発行の仕組みと表示の機能が必要なので、現時点でReaderで出来ないのはとりあえず理解はするものの、今の時代としてナンセンスだと思う。誤解を生みやすいし。

これは早々にでも対応してほしい。

これがReader Storeではなく、PS Storeなら購入者を特定してコードをメールで送る仕組みがあるから対応出来るんだろうけど。ってか、やれば出来るだろうと思う。


バックアップが出来ない

Readerでダウンロードした書籍はバックアップが取れない。

電子書籍のデータはコンテンツ管理の対象外なのだ。当然、PS+に入ったからと言ってオンラインストレージにアップするような事も出来ない。


雑誌は写真が多い関係で、モノクロが基本のコミックに比べてもファイルサイズはかなり大きい。決して多いとは言えないVitaのメモリカードを圧迫することになる。

なので消すしかないが、雑誌には残しておきたい情報も沢山あったりする。特集記事だったり、攻略記事だったり。ましてや、再ダウンロードするのにローカルではなくサーバからオンラインでとなると環境的、時間的にいろいろ不便になる事もある。

バックアップできないことと相まってこの辺りは非常に悩ましかったりする。

追記(2013/9/13)
2013/10/10に配信予定のnasne 2.00とReader 1.40のアップデートにより、nasne内に個人用の本棚を作成する事が出来るようになり、事実上バックアップが可能になる。詳細については以下の関連記事を参照。

読者アンケートの可能性

雑誌にはハガキがついていて、読者アンケートが出来る。書くのは多少面倒だけど、プレゼント企画だったりするので、それを楽しみにしている人もいるだろう。

だが、電子書籍版はそれがない。

ってか、この辺りも将来的には一工夫して「オンライン読者アンケート」の仕組みを作ればいいのに、と思った。

むしろ、その方がお手軽感も上がって効果あるんじゃないかな?紙面のアンケートとの比較もできるだろうし。購買層や内容についての。

プレゼントは共通でもいいかもしれないが、オンラインの場合は前段の「コード」でもよいだろうし、アイデアと工夫次第で今までと違うものも出来ると思う。


読者ページの意義と変貌と

やっぱりないのね?と思ったのが、読者ページ。

イラストとかが載ってる奴。

冒頭のニュースリリースにも注釈として書いてある。

(※)なお、電子書籍版では以下の内容が収録されません。また、一部雑誌版の内容と異なる場合がありますのでご了承ください。
・PSの奴隷(読者ページ)
・4色奴隷(読者ページ)
緑川光さんのコラム“ターゲット・ロックオン”
電撃4コマ
・一部の記事、タイトル情報
など

これについては、大人の事情的なものも意味合いとして含まれるからだろうと推測出来るが、掲載されたら嬉しいだろうに、と思う。

だから、ここも何とかしてほしい部分。

むしろ、電子書籍なんてものは、そもそもオンライン前提なんだから、オンラインで集められる仕組みが出来たら楽しそうかな。

既存のハガキや手紙での応募と完全に分けてオンライン版専用の読者ページを作るとか。まぁ、そんな簡単な話じゃないので妄想でしかありませんが、電子書籍版独自となるコンテンツというのも今後考えていく必要はあるんじゃないかな?とも思う。


意外と高い値段

電子書籍の分野は、今がかなり熱い時期なので、配信タイトル数を増やすことと合わせて、まとめ買いや、割り引きのキャンペーンも多く、手元に冊子として残らないという事やその他の様々な問題点を割り切れるのならコンビニや本屋さんで買うよりも安いことがある。*3

数年前では考えられないぐらい速いペースで新刊が配信されているし、そんなタイトル俺の年代の人しか買わねぇよ!というマイナーかつ古いタイトルもコンスタントに増えていたりするし、下手に中古屋さんを探しまくるのに比べたらずいぶん良心的な値段だと言えると思う。


だが、雑誌は違う。むしろ、キャンペーンもないのに高いのだ。

もちろん、店頭で買うよりは数百円分安いが、コミックに比べても高い。雑誌の意味合いと価値感を試されているんじゃないか?という感じで。

ダウンロードコードが付くならば、その値段分を差し引いて安いと考える事も(人によっては)出来るだろうが、それが無いのであれば純粋に情報としての価値のみとなる。コレクション的な要素がどれほどあると考えるかにかかってくるし。


広告の問題もあるんだろう。電子書籍に乗せられる広告は、冊子として紙面に印刷するものとは別の契約になるだろうし、そこを担保出来ない現状では当然高くなると思う。

だが、逆に言えば「電子書籍に広告面が増えてそれを受け入れられれば値段はもっと安くなる可能性がある」とも言える。紙と違ってデータサイズ以外での邪魔は無いから広告が増えてもそれほど困らないし。

当然、冊子側の値段が高くなってしまう(高いと感じてしまう)事を避けるために、限度はあるかもしれないが、この辺りは今後ビジネスの収益モデルが変われば変わってくる可能性を感じる。


ゲームと同時起動出来ないReader

これは以前からの問題というか課題だと思っている。

Reader は(扱うデータ量の関係だと思っているが)ゲームと同時起動出来ない。

「ゲームに疲れたから少し雑誌で気晴らしでもするか」・・・という使い方は問題ないというか理想的だが、「雑誌に載ってる攻略記事をちょっと試してみるか!」・・・という使い方はちょっと出来ない。

Readerで攻略本も最近少しづつ登場しているが、Vita単独での利用という意味ではこの切り替えが出来ない事がネックになっている。

スマホタブレットPCと一緒に使うのなら問題は無いが、そういう環境を大前提にするのは少し限定的だ。

ただ、PS3やPS4などの別ゲーム機で遊ぶ時にVitaのReaderを役立てる事が出来るという意味では、これはこれであると便利ではあるよな、という気はする。


配信カレンダーとスクショと年間購読と自動ダウンロード

残りは雑記的に。

ゲーム雑誌が配信されて「個人的にうれしかった事」に「配信カレンダー」がある。

決して便利とは言えないものの、今後発売が予定されているタイトルが一覧表形式で読めるというのは、あくまでも個人的な趣味のレベルに置いてうれしかったというか。楽しかったというか。ニヤニヤ出来たというか。

無論、雑誌みたいな誌面での視認性を重視した一覧表ではなく、携帯ゲーム機として視認性やリンクなども駆使した専用の配信カレンダーが欲しいという希望的要望はまだあるものの、オフラインで見られるという点で多少なりとも満足感はあった。

あくまでも個人的に。


あと、余談的に書くけれどもVita版では当然「スクリーンショット」は禁止である。*4

とはいえ「ソフトウェア的に制御できる」という一点において、全てのページ不可にするのではなく、「ページによっては可能」というのもファンサービス的にありだと思っている。スクリーンショット可能なページは専用のマークが出るとか工夫して。(電子書籍のフォーマット、VitaのReaderの場合は EPUB に依存する話だけど)


あとあと「BOOK☆WALKER」は年間購読が出来るみたいだけれども、Reader Storeでは出来ない。(訂正)2014/4/25より可能になりました。自動ダウンロードもスマホ版は出来ます。Vita版は夏頃予定。

毎月の購読。どうせならこれも年間購読可能にして、しかも自動ダウンロード可能にすれば便利なのになとか思った。割安になるという意味と雑誌は「いちいち発売日を覚えて買いに行くのが面倒」という需要を合わせて。

まぁ、PS Storeでもやっと自動ダウンロードが出来るようになったのに、Reader Storeはサービスも仕組みも違うから少し無茶なこと言っているという事は自覚してるけど、出来たらいいのに!は主張してみたい。

でも、雑誌だけでなく、発売前の新刊コミックなんかも予約的に購入しておき、ダウンロードリストに入れていたものが、発売日になったら自動的にダウンロードされてVitaの起動画面にポップアップメッセージで「○○をダウンロードしました」とか出てたら、ちょっとうれしいっていうか、ワクワクすると思う。

追記(2014/3/25)
スマホ/PC版については雑誌購読と自動ダウンロードに対応しました。Vita版(Ver.1.60)については同日より雑誌購読に対応。自動ダウンロードについては夏頃対応予定。

まとめ

意外と長くなった今回の記事。

使用感としては、個人的には任意倍率での拡大縮小が出来ない事以外ではAndroid版よりVita版の方が「雑誌をめくっている感が強くて楽しかった」という印象。特にVitaの横長の画面が雑誌の見開きに対応しているので、コミックなどでもよくある「見開き2ページの特大イラスト」みたいなものも、普通にドーン!と表示される所とか。*5

こういうのは、思わず手を止めてしまうという点でも非常に効果的だと思う。


また、ページ送りなどもパラパラと送る感じはコミックと同じではあるが、Vitaの軽快な動作にマッチしていて、思っていた以上に使いやすい。まぁ、字は小さいんだけど。全体的に。

Vitaで「雑誌を読む」という一点に置いては、大きな不満的な物は特にない。不満があったとしてもそれは自分が想像していた範囲での内容であり、むしろ満足の方が高い。オンラインが必要なブラウザと違ってオフラインでストレスなく情報を閲覧出来るメリットは大きい。


ただ現状では難しいと思われる課題が結構多いと感じたのも事実。

ダウンロードコードの問題や、画面の任意拡大縮小、ページ間のリンク(ジャンプ)、自動ダウンロード、読者ページの廃止など。価格面も人によってはとても重大な問題だろう。どれかが引っかかるようであれば不満になる。


運用的やサービス的な問題はともかくとして、ソフトウェア的な改善で解決する問題もあると思うので、そこは今後に期待していきたい。

正直、これで最低でも付録のダウンロードコードさえ買えるのであれば、わざわざ店頭で買わなくてもいいかもと思ったぐらいで。BOOK☆WALKERで買うのもいいけど、Vitaで読みたいかな?とちょっと思った訳で。

今日はそんな話。

*1:あと、一緒に写ってるコミックとかツッコミ入れないでよね!

*2:恨み節的に書いてますが、私は冊子版を購入済みで、比較する目的で同じ号を買っていますので、問題ありません。そもそも、この号はこのダウンロードコードがもともと付いていない号ですし、Reader Storeでは付属しない事は事前に確認してました。ただ、今後購入する人が「付いてないのかよ!」とガッカリする事があると思っています。誤解しやすいよね、これ。

*3:物理的な冊子の場合、友達と共同購入とか貸し借りなんかが出来たりするが、そういうのが出来ないというのも隠れて問題の様な気がする。

*4:Android版ではAndroid側の機能としてスクリーンショットは可能であり、この辺りにも違いはある。

*5:Android版も横にすれば2ページ表示されるけど、スマホってやっぱり縦持ちが基本だと思っているので、横持ちは使いやすいと思っていない。逆にVitaの縦持ちは使いづらいと思っている。