naspocketのDLNA対応とVitaとVitaTVの今後
ある意味、個人的に一番の先週のニュースは「naspocket」のバージョンアップだった。
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と言っても、録画番組の視聴が出来る訳ではないので、機能拡張性的な意味では「現時点では未だアレな感じ」という。「アレ」をどうとらえるかは各個人の判断に委ねるとして。
とはいえ、DLNAクライアントに「naspocket」が対応したという事、VitaTV発売以後の「ビデオ」の動作を考えると、案外いろいろと面白い事になってきたなーと思っている。
今回は自分の中の妄想的なモヤモヤを書いてみることにした。
そう、もちろん、これは妄想。
DLNAのBoxモデルの概念について
以前、こんな記事を書いた事がある。
VitaTVが発売された時、「VitaのビデオからVitaTVのビデオへの映像送信機能」が追加されており、この辺りの仕組みを調べて見た時の話。
この時は「DLNA対応」の話はまだ出ていなかったので、特に触れていなかったんだけどこれって「DLNAのBoxモデル」の考え方に近いもの(いわば同じ)である。
DLNAの役割分担
DLNAユースケース (Boxモデル)
- 2 Box Pull モデル
- クライアントがサーバに対しコンテンツの検索を行い、サーバがクライアントに対してコンテンツの送信を行う。送信されたコンテンツはクライアントが再生を行う。
- 2 Box Push モデル
- サーバがクライアントに接続し操作する。クライアントに対してコンテンツの送信を行う。送信されたコンテンツはクライアントが再生を行う。
- 3 Box モデル
- コントローラがレンダラーおよびサーバに接続し操作する。コントローラがサーバに対しコンテンツの検索を行い、サーバがレンラダーに対してコンテンツの送信を行う。送信されたコンテンツはレンダラーが再生を行う。
という。
前述の表を見比べると、大体同じであると判る。
- 「リモート再生」は「2 Box Pullモデル」と同じ、2者間通信
- 「VitaTVへの転送(1)」は「2 Box Pushモデル」と同じ、2者間通信
- 「VitaTVへの転送(2)」は「3 Box モデル」と同じ、3者間通信
と。
ただし、Vitaについては(この時点でも現在でも「ビデオ」機能としては)DLNA対応では無いので「大体同じ」ってだけで同じではないという点は重要であり、注意が必要である。
まとめ
唐突にまとめ。
naspocketは、Ver.2.00 から「DLNA閲覧」に対応した。あえて「閲覧」と書いた通り「クライアント」の機能である。
まだ対応している「再生できる動画ファイルの種類」が少なく、またDTCP-IPに対応していないので、「録画したテレビ番組の再生は出来ない」し、ニュースと話題性の割には案外ガッカリという人もいたと思う。
もっとも、nasneについては有料の「torne for PlayStation Vita/Vita TV」が既にあるので、そういう点も踏まえて「対応するワケはない」(少なくとも無料のnaspocketとしては)だと思っているし、自分的にはまぁそんなもんだよねという程度だったけど。
だが、仕組み的な所などを考えるとずいぶん環境的な所は揃ってきたなと思っている。
今後の期待出来る流れ(妄想)としては、
- VitaTVの「ビデオ」は「レンダラー(DMR)」に特化されていく
- Vitaの「ビデオ」は「コントローラー(DMC)」としては特化していかない
- コントローラー的な機能は別アプリで提供され、Vita本体の標準機能としては持たない
- PS4のゲーム動画配信はDLNA対応になるかも知れない
- naspocket自体の「再生できる動画ファイルの種類」は今後増えていくと思われる
この辺りかな?他にもありそうだけど。
今回のnaspocketの対応で、またVitaの出来る事が増えたというか、VitaとVitaTVの立場がよりハッキリしてきたと言える気がする。