みた、こと。きいた、こと。

あとで、かく。ここは分館。記事一覧は「右メニュー」から。

VitaTVとVitaの違いのあれとかこれ

注意(2014/5/7)
2014/3/25に配信が開始されたシステムソフトウェアVer.3.10からVitaTVはDualShock4(DS4)に対応していますが、VitaTVの出荷時本体のシステムソフトウェアがこのバージョンより前の場合は、DS3にしか対応していない為、(そのアップデートをする為だけでも)現状はVitaTVにDS3は「必要」です。

なんとなく「売ってたら買ってみよう」と思って昨日の夜、行きつけの家電量販店に立ち寄ってみたら、平日だからかVitaTVは普通に店頭に残っていた。即、購入。(目玉のGE2はダウンロード版で買う予定だったのでPSNカードをついでに買っておきつつ)

で、早速自宅のTVに繋いでみた。自宅はずいぶん前に買った26インチ(東芝 REGZA 26C2000(リンク先:本館注意))だし、いまどきの液晶テレビでは当たり前なフルHDじゃない、もともとVitaTVに最適なんじゃないか?ぐらいの解像度(HD : 1366×768(FWXGA) 約16:9)なので、画質とかそういう点の評価やコメントは一切しません。

そういうのは、既にそういうのが得意なサイトさんとか各メディア等で特集とか組んでるし。

なので、単に「個人的に気になったところ」だけ。でも、画像はたぶん多め。


以下、長いので「続きを読む」で。



購入直後のバージョンの確認

VitaTV購入時 (Ver.2.60) VitaTVアップデート後 (Ver.3.00)


左の画面の人は、ネットワークの設定とSEN-IDの登録をしてまずアップデートをしましょう。

見分け方
「パーティー」と「グループメッセージ」のアイコンが違う。「ペアレンタルコントロール」のアイコンがアップデート前は存在しない。
VitaとVitaTVの違い
バージョンはVitaと同じであっても、「電源」のアイコンがあったり「near」「ウェルカムパーク」「PS4リンク」など存在しないアイコンがいくつかある。

VitaTVのセットアップ後のホーム画面のスクリーンショット

画像サイズを見てもらえれば判るが、VitaTVであろうとスクリーンショットは「960x544」でVitaと同じサイズである。それは余談。

将来的には当然変わるだろうが、現時点では「出荷時のVitaTVのシステムソフトウェアはVer.2.60」だった。

言わずもがなで、PSNに繋げるためにはシステムソフトウェアのアップデート(VitaTV発売時点では Ver.3.00)にする様に促され、しないとサインインすら出来ないので、基本的にはアップデート推奨。

買ってきてすぐにいろいろ試したい!という逸る気持ちは判るけど、そんなに時間がかかるものでもないので、セットアップ系は初めの内に出来るだけやっておきましょう。

今の所はかなりウザい「トピックス」

トピックス画面 インデックス画面(VitaTV)
  Vitaのインデックス画面(参考)
【参考のVita画面】⇒
・トピックスの位置にゲームが起動できてる
・画面下部に広告枠がある
  • インデックス画面の下側にVitaにはある広告枠の表示が無い
  • 自分で立ち上げてもいない「トピックス」がインデックス画面内にホーム画面と別に(アプリとして)存在している。当然、Vitaにはこのトピックスはいない。
    • VitaOSとして6個しか起動できないアプリ/ゲーム枠の1つを使っているので、空き枠が5つしかない点も確認できる
  • トピックス画面は、通常アプリやゲームにあるめくり(画面右上)の部分がなく、終了することが出来ない。

VitaTV購入前に、既にVitaユーザーになっていた人が、VitaTVを使ってまず間違いなく「ウザい」と思うのが、「トピックス」の画面。

これ、前段の「起動直後のホーム画面」でも上部に出ているアイコンで「既に何かいる」とわかると思うが、最初から終了することが出来ない形で常時起動している「アプリケーション」である。しかも、常時起動なので起動用のアイコンも無いし、めくって終了させるための右上のめくれもない。(当然×ボタン長押しも利かない)

Vitaには、PSボタン二度押しで表示される起動中のアプリが横に一覧形式で並ぶ画面(正式名称は「インデックス画面」という)が表示され、その画面下部に広告枠が出るが、たぶんこの「広告枠」の一画面バージョンだと思われる。というか、だからなのかインデックス画面に広告枠が出ないのだ。

Vitaのインデックス画面の広告枠は、正直控えめだし、ウザさは感じなかった。ただし、そもそもインデックス画面を使う機会がほとんどないからなんだけど。

それに対し、VitaTVはこの部分を変えたと思われる。専用のアプリケーションとして独立させたように見える。終了こそ出来ないものの、LiveAreaはあるので、当然「アクティビティー」もある。現在はこんなメッセージが表示される。

トピックスのアクティビティー メッセージ内容

だからなのか、「常に1つアプリが起動している状態」になり、ゲームや他のアプリを立ち上げ、それをめくったりしてLiveAreaを終了すると、普通ならホーム画面に戻るところが戻らずに、このトピックスの画面で引っかかるようになってしまったのだ。起動の時はトピックス画面を飛び越えて起動するが、終了すると「トピックス見てね」と主張してくる。

ゲームやアプリを終了していなくても、PSボタンで中断してL1ボタンでホーム画面に移動しようと思っても、必ずこのトピックスの画面を通らないと戻れない。


邪魔である。


今の所、このトピックスを消せる設定は無い。そしてたぶん消す気はないだろうと思う。これに関しては、エンターティメント的な意味ではなく、あくまでも「情報端末としてのVitaTV」という位置付けで追加したんだろうなーと思う。

随時情報が更新され、表示される内容が興味深いというかお得な情報が提供されていくようであれば、これはこれでゲームや番組の情報が自分からではなく配信型として得られることで、VitaTVから始まる新しい生活的なことも期待は出来る。

そういう意味で、個人的に「不要とは思わない」が、現状は複数の機能を切り替えられるVitaのメリットであるUI的につねに割り込んでくる邪魔者であるのは間違いないので、今後システムソフトウェア側でのアップデートで改善が図られることを期待したい。

VitaのビデオからVitaTVのビデオへの映像送信機能

実は、この機能が試したくて買ったといっても過言ではない。自分の場合は。

以前こんな記事書いていたしね。

で、この項目の結論からいうと「出来た」だし「仕組みというか動きも理解できた」だった。

残念ながら時間も準備もしていなかったので「別アカウントのVitaTVに対する送信」というパターンのチェックは出来なかったが、これはこれで今後の可能性の一端は見えたなーと感じた。

ポイントは4つ。

  1. Vitaのビデオ(アプリ)からVitaTVのビデオ(アプリ)に転送する
    • ただし、Vita側には動画は表示されていない。コントローラー部分のみ表示されている
  2. VitaTV側は起動さえしていれば、ビデオ(アプリ)は起動していなくてもよく、また再生後は自動的にビデオは終了する
    • もともと二重起動は出来ないので、事前にビデオが起動されていた場合はそのビデオが使われるが、やはり再生後は終了させられる
  3. 操作は基本的にVita側で行い、動画のシークもVitaの画面タッチ操作で行える
    • 送信中に出力先を切り替えることも出来、その場合は切り換えた再生位置からの表示であり、いちいち最初からなどには当然ならない
  4. ビデオ(アプリ)の機能なのでnasneで録画した番組の再生(転送)は出来ないが、nasneやPCにあるビデオで再生可能なファイルならVitaから再生操作が出来る
    • もっとも、そもそもそれならVitaTVのビデオをnasneやPCに接続して直接再生するのと何が違うんだよっていうか余計な手間じゃないか?という話だけど、「手元のVitaで操作できる」って事に意味を見出すかどうかの話

上記の通り、実用性についてはいまいちアレな部分はある。「出来る」「出来ない」で「出来た!」程度の内容なので、正直普段からこれを使うか?というとたぶんそこまで重要度は高くない。


ブッチャケた極端な言い方をすれば、Ver.2.60で出来るようになった以下の機能、

システムソフトウェア Ver.2.60で追加された機能
ミュージック/ビデオ
PS3やパソコンなどの接続した機器に保存されたコンテンツを、PS Vitaにコピーしなくても再生できるようになりました。

の応用である。

だが、これを図で表すと少し違うことが判る。というか想像できる。

VitaTVビデオアプリの動画再生の役割分担
種類 操作者 データ保有者 再生者 備考
ローカル再生 VitaTV VitaTV
(メモリカード)
VitaTV 単独で完結
リモート再生 VitaTV nasne/PC
(Wi-Fi転送)
VitaTV 2者間通信
VitaTVへの転送(1) Vita Vita
(Wi-Fi転送)
VitaTV 2者間通信
VitaTVへの転送(2) Vita nasne/PC
(Wi-Fi転送)
VitaTV 3者間通信
  • VitaTVをEtherケーブルで接続している場合は、Ether転送になります。

残念ながら、少し期待した「Vitaに表示中の画面の転送ではない」と推測できる。


ただ、これを踏まえると「VitaTVは動画のストレージ(保存先)としては使うメリットが無い」(ローカル再生をする意味というかメリットが無い)という話になる。

事実、nasneで録画した番組を自宅で見る分には、持ち歩くワケでもないし、わざわざVitaTVのメモリカードに事前に転送する意味はない。Vitaにできるからといって、VitaTVでソレをやる意味が無いのだ。そして、だからこそ、この逆のパターン(VitaTVからVitaへの転送)も意味が無いこともわかる。(なお、「torne PS Vita TV」はVita版と異なり「書き出し機能には非対応」だったりします。)


VitaとVitaTVが同じシステムソフトウェアで動いているが、据え置きゲーム機(的な形状と利用想定)と携帯ゲーム機で役割分担を変えているという点は興味深いかもしれない。

追記(2013/11/18)
別アカウントのVitaTVに対する映像出力について試してみた。結果はOK。やはり、同一LAN内であれば別アカウントでもビデオの出力先として指定できた。
続・VitaからVitaTVへの映像出力
追記(2014/5/7)
2014/4/4にアップデートされたnaspocketが「DLNA対応」した事で、VitaTVのこの辺りの状況も変わってきています。
naspocketのDLNA対応とVitaとVitaTVの今後

スリープ運用前提とメモリカードの抜き差しとリスク

電源アイコンの画面 PSボタン長押しの画面
スクリーンセーバ設定 スタンバイ設定

VitaTVはバッテリーを気にしないという意味では「据え置きゲーム機」に近い。

だが、もともとが携帯ゲーム機のVitaだからもあり、いちいち電源を落とすというのではなく、基本的にはスリープというかスタンバイでの運用を前提に設計されている。

なので、電源アイコンでボタンを押したときも、PSボタン長押しでメニュー画面を出した時も「スタンバイ」側が初期ボタン位置になっている。

実際、消費電力も元がバッテリー駆動が前提な携帯ゲーム機なので高が知れているし、使い勝手的にスタンバイですぐに復帰できるという運用は、非常にスマートである。

また、省電力設定の中でも、スクリーンセーバー設定やスタンバイ設定の時間も携帯ゲーム機のVitaでは考えられないぐらい長時間(てかオフすらある)の設定が出来るようになっている。常時起動中はともかく、基本的にスタンバイ前提の設計であると言い切っていいと思う。



だがである。しかしである。


さすがに何ヶ月もVitaを使っていると経験的に「ダメ」と判ることのひとつとして「電源が入っている状態、スタンバイ状態でのメモリカードの入れ替えは絶対禁止」がある。最悪、メモリカードのデータが壊れて初期化が必要になるし、そうでなくても「データベースの再構築」が必要になる。メモリカードによるトラブルは、慣れていない人ほど多い。


んだけど、正直VitaTVはこの状態確認がとてもしづらい。

Vitaもスタンバイ時と電源断時のパッと見の見分けはつかないものの、ボタンをひとつ触ればすぐにスタート画面が表示されるので、スタンバイかどうかの確認は出来る。

しかし、VitaTVは違う。DS3のPSボタンを押せば、スタンバイから復帰するけれども、TVが自動的につく訳ではないからだ。本体にある小さなLEDで確認は出来るものの、とても見落としやすい。


ましてや、Vitaを触ったことも無い人がVitaTVでメモリカード入れ替えの運用をしようとすると、これを知らないことでの誤解でいろいろと怖い経験をすることになるだろう。


結論的には「メモリカード入れ替えは基本的に運用としてスマートではない」という話なんだけど、現状VitaとVitaTVの関係がそれに誤解を与えている気がする。


あくまでも余談だけど、「持ち歩きやすい」という形状とコネクタ類の着脱が簡単なことから、VitaTVを持ち出すという人も当然いると思うが、バッテリーを積んでいないのでスタンバイ状態で抜くと電源断になりやはり決して安全とは言えない。この辺りは、いくら見た目が携帯ゲーム機並みの小ささと言っても、据え置き機として理解と使用の注意が必要だと思う。

PSPとPSアーカイブスのオンラインストレージ未対応の不便

Vitaの特徴のひとつとして、「PSPのゲームも遊べる」「PSアーカイブスも遊べる」という事が挙げられる。

だけど、この2つは現在のVitaゲームと異なり、決定的な面倒があるのだ。

「セーブデータが(PS Plusの)オンラインストレージを経由できない」

という。


Vitaタイトルの場合、PS Plusに入会していれば、オンラインストレージを利用でき、セーブデータを随時アップロード出来、メモリカードの入れ替えなく、VitaとVitaTVを行ったり来たりする事が出来る。

だが、PSPタイトルとPSアーカイブスはセーブデータの管理にこのPS Plusのオンラインストレージを利用できないため、コンテンツ管理アシスタントを利用した個別の管理が求められる。

無論、メモリカードを入れ替える運用をすれば、この手間はなくても良いのだが、先の段落のメモリカード入れ替えによるリスクが常に発生する事になる。


PS Plusのオンラインストレージにこだわらなければ、PCやnasneにセーブデータだけを入れることは出来るし、それを取り出すことは出来るから、メモリカード入れ替えを行わない運用も決して難しくはないが、常に一覧形式で表示されて面倒なのには違いはなく。


無理を承知で言うならば、「Vita/PSP/PSアーカイブスのセーブデータは、その違いに関係なくオンラインストレージで管理できる」が望ましいワケで。

その為にPS Plusの会員になるのは仕方がないとしても。


まぁ、これが解決する前に「クラウドゲーミング」が始まっているかも知れないし、そうなればそもそもセーブデータはすべてサーバ側で管理されるから、いちいち同期を考える必要もなくなるけど。

まぁ、そういう意味では「PS4のリモートプレイ」は理にかなっているといえる。セーブデータはVita/VitaTV側には無いんだから。

オンラインストレージ利用によるDLC未適用の不便

先の項目で「PS Plus会員はオンラインストレージが使えるから便利」と書いたが、実はここでもまた問題がある。

オンラインストレージにアップデートされるものは「セーブデータだけ」であり、パッチはもちろんのこと、DLCのデータも含まれていないのだ。


つまり、オンラインストレージでセーブデータをVitaとVitaTVの間で行き来させたとしても、相互にパッチを当てる作業が必要になるし、DLCもダウンロードしなおす必要がある。そうしないとせっかく移動させても「セーブデータの読み込みエラー」だとか「コンテンツが無いため起動できません」などと言われてしまう。

パッチはまだLiveAreaから簡単に出来るので、ダウンロードの手間(時間がかかる的な意味)が多少必要なダケだが、DLCとなると少し話が別。いちいちPS Storeから必要な分を合わせる形でダウンロードしなおさなければならない。


そういう意味で、オンラインバックアップではなく、PS3やPC、nasneへのバックアップ(ゲーム本体も含めた一括バックアップ)を行うのが望ましいが、そもそもVitaとVitaTVを行ったり来たりしたいゲームは、よく遊ぶゲームであり、いちいちフルバックアップなんか取ってられん!という事の方が多いだろうから、この辺りの二重の手間にさいなまれるという問題がある。


もちろん、VitaとVitaTVが同じアカウントで登録されていれば、DLCの購入は1回で良い訳だが、ダウンロードは別々だということの理解は必要。


この辺り、VitaTVが発売された直後の今はともかく、日が経つにつれて不満が出てくると思うので、なにか良い対策をしないと「なんか面倒なんだよねコイツラ」という残念な話になりそう。

SENオンラインストアでのダウンロード版購入とダウンロード先の選択不可

SENオンラインストア

パソコンから利用できるオンラインストアで、ダウンロード版やDLCの購入が出来る。

購入できるだけではなく、VitaとVitaTVについては(PS Plus会員であれば)「自動ダウンロード」も設定できるので、携帯ゲーム機として持ち歩くVitaはともかく、自宅に置きっぱなしのVitaTVについてはかなり恩恵があるんじゃなかろうか。


ただ、このSENオンラインストア。ダウンロードリストに購入したタイトルを入れることが出来るんだけど、インストール先を選べない。Vitaにするのか、VitaTVにするのかを。

それぞれメモリカードサイズも異なる場合もあるだろうし、インストールタイトルの数も違えば当然空き容量も違うだろう。ましてや、片方だけにしか入れたくない!という事も、タイトルやプレイスタイルによってはあるだろうし。


でも、とりあえず現時点では選べなかった。

まだ、詳しく調べてないけど、これはこれで後でいろいろ「・・・あれ?」って事が置きそうな気がするので、利用する側はこの辺りの意識は必要そうな感じ。

もっとも、これはVitaTVに限る話ではなく、Vitaを2台持っている人も同じなんだろうけど、「自動ダウンロードは据え置きゲーム機向きの機能」なのであえて書いてみた。

PSM未対応とPSMの役割りと

追記(2014/03/27)
Ver.3.10 (2014/03/25配信)より、VitaTVにおいてもPSM対応となりました。PS Storeで購入、ダウンロードが出来ます。ただし、Vitaのゲームやアプリと同様に、利用可能かどうかはPSMアプリ毎に異なります。ご注意ください。
Vita TVのPS Store画面 VitaPS Store(参考)
PSMに関するメニューが画面上部にない PSMのメニューが画面上部にある

SENオンラインストアと構成こそ違うけど、使いやすさでは結構好評(使いづらい部分も多々あるけど)なVitaPS Store画面。基本的にVitaTVも同じ画面である。

だけど、画面上部に2012年10月3日(水) (Ver.1.81) から配信が開始されているPlayStation Mobile (PSM) の項目が無い。あるのは、「ゲーム」と「ビデオ」だけである。


これ、もともとPlayStation Mobileは、その名の通り「モバイル(携帯機)」向けの開発環境であり、PS Vitaスマホをターゲットとしていた。なので、画面タッチ前提のUI設計になっているものがほとんどである。(物理キーのあるVita向けにボタンを設定することも出来るが、タッチ操作しか出来ないスマホでも利用できることが前提条件になっている)


この関係で、タッチ操作が苦手なVitaTVについては「将来対応予定」という位置付けになっている。

まぁ、いつ対応するのかも判らないけど。(訂正: Ver.3.10 より対応になりました)


PSMの中には、ゲームだけでなくツール的なアプリも多くあるので、VitaとVitaTVどちらでも利用できるといいな?とは思うが、このあたりの事情はいろいろ複雑である。

VitaとVitaTVの同一アカウント利用による相互サインオフ影響

サインイン画面
設定と起動するゲーム、アプリによっては頻繁に出る

VitaとVitaTVを同時に使いたい」・・・と思っている人は、結構居ると思う。

だけど、アカウントの仕組みを理解している人ならこの問題にも気が付くはず。

VitaとVitaTVを同時に使用すると、片方はPSNからサインオフされてしまう」

という事に。


PSNの認証を必要としない、オフラインのゲームを遊ぶ場合(または強制的に機内モードでのプレイ)や、アドホック通信でのプレイの場合は、この限りではないものの、VitaもVitaTVも基本的に常時PSNにサインインしている状態で利用することになるので、先に起動した方は使えなくなる。


たとえばVitaで遊んでいたとする。オンラインゲームだったとする。

その後、見たい番組の録画が終わっていたことに気が付き、VitaTVをつけてtorneで見ようかなと思ったとする。

すると、VitaTVがPSNへの認証を行った時点で、Vita側はPSNから切断されてしまう。


オンラインゲームの場合、強制的に退室などの状態となる。

PSO2などの独自アカウントで管理している場合は、ログインの認証時のみPSNに繋ぐため、先にプレイしていて後で切断されることは無いと思われるけど、PSNのアカウントを利用したオンラインプレイの場合はこの影響をもろに受ける。


無論逆もある。VitaTVの大画面でゲームを遊んでいて、家族がTV画面を占有されていることに仕方なくVitaを起動して何かしようとしたとき、VitaTV側はサインオフされてしまう。再接続するには、サインインの手続きをしなおさなければならない。


これについては理解をしておく必要がある。


なお、VitaもVitaTVも「サインインを自動的に行わない」という設定自体は出来るので、どうしても我慢できないときはこの設定で「出来るだけ繋がないようにする」という運用も可能だが、PSNに繋がないと使えない機能やサービスが沢山あることもまた理解が必要である。

nasneの標準(三倍録画)の方が綺麗なワケ

この内容で書こうかなーと思っていたら、詳しい記事があったので、そちらを紹介するだけにしておこうかな?と。

PS Vita TVの実力は? 圧巻の操作性と画質の物足りなさ

(抜粋)

720pの画質は悪くないが、DRモード録画に注意
その制約とは「画質」と「録画モードの使いこなし」だ。この2点でややクセがあるのだ。

さすがに大手メディア。私のような個人ブログの妄想による「たぶんそう」という話ではなく、担当者に直接確認したことも含めて書いてある。

ここを読めばいろいろ解決すると思う。

有線LANによる転送速度の差の有無(参考)

VitaTV(有線LAN) Vita(Wi-Fi)

(Ver.3.00 左上が有線接続のアイコン)

(Ver.1.80 左上がWi-Fi接続のアイコン)

通信速度的な話は、気になる人はずいぶん気にする話なんだけど、こればかりは「各個人の環境による」という話。

だけど、だからといって一般化しないのであれば参考値を出す分には問題は無いと思うので。

で、VitaTV。


以前、Ver.1.80の頃に「Vitaの通信速度が上がった気がする」という感じで取得した情報と、昨日VitaTVの有線LAN接続で計った場合を情報として出してみることにした。バージョンも違うし、本来は並べて比較するものじゃないんだけど。あくまでも「参考値」として。

結果、「ダウンロードは思ったほど差が無い」という事。

言うまでも無く、通信キャリアも変えてないし、ルーターも含めて何も変えていない。


「VitaTVってなんか遅くね?」


と思った人がいたとしたら、それはそうなのかも知れない。

まぁ、この辺りはゲーム側の制御、影響を考えて内部的に速度制限をかけている可能性もあるけど。


ただ、アップロードは間違いなく速くなっていたので、オンラインゲームをする上では、決して変わらない訳じゃないと思う。有線の安定性は無視できないと思うから。

HDMI接続と音声出力

(2013.11.19追記)

VitaTVの映像出力は「HDMI」のみとなっている。それ自体は、最近の地デジ対応の一般的なテレビならコネクタ数の違いこそアレ、まぁ大体ついていると思う。


問題は音声。


VitaTVの音声出力は「HDMI」か「Bluetoothによる無線接続」になっている。最近の地デジ対応の一般的なテレビなら映像と合わせて送られる音声についても問題は無い(むしろHDMI接続の売りのひとつが「映像も音声も制御も1本のケーブルでOK」だったので当たり前の話だ)が、パソコンのモニターや、一部のスピーカーを搭載していないテレビなどはこの場合に影響を受ける。

モニタによってはヘッドフォン端子がついていて、HDMIから入力された音声信号はそこからヘッドフォンかスピーカーに繋げば問題なく聞けるって事もあるだろうが、それすら無い場合は言わずもがなで、当然HDMIから音声を分離するにはそれ用の分配器をかましたりしなければならない。


Vitaにはヘッドフォン端子ついてるんだけどね。VitaTVには無い。


Bluetoothの設定をすれば、音声の出力をそちらに切り換えることは出来る。とはいえ、そこはBluetooth。無線であることでの遅延は無いとは言えないし、ましてや機器間の相性などでスタンバイからの復帰時に再接続されないということもある。

自分はテレビに接続したから問題は無いけれども、モニタ接続を検討している人は、この辺りの注意も必要。

テレビの性能と表示の遅延

(2016.1.4追記)

この話題、有機ELの旧型Vita (PCH-1000シリーズ) や液晶の新型Vita (PCH-2000シリーズ) は、実機として搭載されているものなので、基本的に「表示の遅延」はあまり意識する必要は無い。そういうのが製品品質として十分問題の無いレベルのものになっているから。

だが、VitaTVで使用する「テレビ」についてはちょっと違う。

むしろ、こればかりは「各家庭、各個人が利用しているテレビの性能に依存する話」となる。


ここ数年の「液晶テレビ」は、ずいぶんと性能が上がってあまり気にする必要は無くなってきたんだけど、10年くらい前の地デジが普及し始めた前後のテレビはかなり表示の遅延がある。この遅延の存在を知らないと、VitaTVはVitaに比べて遊びにくい・・・というゲームも出てきてしまう。具体的には「音ゲー」とか、「対戦アクション」とか。


この遅延が少ない「ゲームモード」を搭載しているテレビであれば、このモードを利用してずいぶん改善することもある・・・というか、最近のテレビは大体付いているので、これの利用が大前提だったりする。

もっとも、ゲームモードで対応出来るHDMI端子は1つだけとか制限があったりするので、他のゲーム機を繋いでいると使えなかったり、ゲームモードで繋ぐためにHDMIのAVセレクターなんかを間にはさんだりする場合、性能が低い(ぶっちゃけ安物的な意味で)ものを使ってしまうと、ここでまた遅延が起きたりすることもあって、せっかくのゲームモードの意味が無くなってしまう事もあるので、やっぱり理解は必要。


torneでビデオを見たり、ゲームでもアドベンチャーやアクションがシビアではないRPGなどのゲームで遊ぶ分にはあまり気にしすぎる必要は無いと思うけど。


なお、テレビなどの液晶の問題を語るに辺り、「表示の遅延」と「応答速度」が同じと誤解される事がある。

説明上は、

表示の遅延
ゲーム機などからの入力された映像信号が表示されるまでの時間。テレビによっては受信した信号を映像に変換する際の処理に時間を要したり、よりきれいな映像を出力するためにあえて数フレーム分溜めこんでから表示を開始する事がある。
この表示の遅延が大きいと、ゲーム機側は既に表示しているつもりになっているのにテレビに表示されていないという事になるので、遊ぶ際に思い通りのタイミングで操作出来なくなる。音ゲーなどではタイミングが大幅にズレるので致命的。
応答速度
映像が切り替わる際に液晶の格子(シャッター)が切り替わる時間。応答速度が遅いと残像が表示される為、にじんだ表示になったり、二重・三重に見えたりする。液晶より有機ELの方が応答速度は(原理上)速いという事になるが、最近の液晶はずいぶん速くなったので、あまり意識しなくても大丈夫。

で違ったりするので、今回の話はあくまでも「表示の遅延」の話。


テレビが変わればVitaTVの遊びやすさも変わる。

PS3でもPS4でもこればかりは同じだからVitaTVに限らないんだけど。


まとめ

とかなんとかいろいろ書いたけど、VitaTVに対する「個人的な満足度」としてはかなり高い。


もちろん、この結論のベースとして「自分がVitaの取り扱いには慣れているから」というのは間違いなくある。

VitaにはVitaの癖みたいなのが結構あって、それを理解していればVitaTVにはVitaにはない良いところ、魅力的なところは一杯あることがわかる。むしろ、携帯ゲーム機としてのVitaに不満があった部分を大きく解消してくれることにもなるし。

ただ、それを理解していないと「なんだこりゃ?」となるであろう事も良く判る。

それは、自分がVitaを使い始めてからずっと感じながら覚えてきたことも含まれるから。


極端な話、Vitaは携帯ゲーム機として多少はスマホガラケーっぽい使い方も出来た。でも、VitaTVはそんな感じで使ってはダメだということだ。しかも、元が携帯ゲーム機をベースにしている関係で、据え置きっぽくないところも沢山ある。だが、VitaTVはやっぱりスマホガラケーはもちろん、Vitaとも使い方は同じではないって事だ。

この辺りは今はともかく、これから使う人が増えればいろんな見方や使い方で問題になってくるだろう。

とはいえ、発売してからもうすぐ2年のVita。システムソフトウェアのバージョンはずいぶん上がり、当時に比べて格段に使いやすくなっているけど、VitaTVとして求められる部分は全く進んでこなかったわけだから、それはきっとこれからなんだろうと思う。


そして1年とか2年後には、(システムソフトウェアも変わっていき)見た目は同じなのに発売当時とはずいぶん変わったね!みたいな雰囲気で評価されていくんじゃないかな?と思ったりもした。



長文、おわり。

追記(2013/11/21)
VitaとVitaTVの動作モードの違いや、標準アプリや、機能の違いなどを表形式でまとめた記事を起こしたので、誘導。
VitaとVitaTVアプリの「動作モード」の違い
VitaとVitaTVの基本機能とアプリの対応状況の違い
追記(2016/1/4)
環境依存の部分なので書くのをためらっていましたが「テレビの表示の遅延」はVitaTV利用時に使用者側の理解として無視できないと判断して、追記しました。