PS Plusと先行体験版。
ふとVitaの公式サイトをみてみたらこんな新着ニュースが見えた。
PlayStation Vita|オフィシャルサイト
- 2013.07.10
- PlayStation Plus 先行体験に『XBLAZE CODE:EMBRYO - 体験版 -』を追加しました!
・・・あ、あの「先行体験」ってヤル気あったんだ。
と、思った。
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PS Plusのサービス内容がPS Vitaへの対応と合わせてリニューアルされたのは昨年の11月の話。
それから半年、5月ぐらいにPS3で1タイトルが先行体験に入っていたが、それからまたしばらくして今回の話。期間限定ながら、PS Plus会員は体験版をダウンロードして遊ぶ事が出来る。今回はPS3版とVita版があるらしい。PS PlusによるVitaでの先行体験版として初めてのタイトル。
先行体験版と体験版
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ずいぶん前、上記の様な記事を書いていた。
Vitaって「体験版がずいぶん多いよな」という流れと勢いで。
それは今でも思っているし、体験版をアップデートした事でも話題になった「討鬼伝」の発売もつい先日の事で、記憶に新しい。*1
「体験版」にはいろんな意味がある。一般的な意味での「購入者が購入を判断する為の購入前体験を目的としたもの」であることはもちろんだが、最近ではこの「体験版」の意味もずいぶんと増えてきたというか変わってきたという感じがする。
その変わってきたという雰囲気の中で、この所「ご意見募集体験版」だとか「発売前引き継ぎ体験版」だとかの流れが(Vitaに限った話ではないが)かなり激しかったので、ずいぶん忘れ去っていたというか、そういう流れはもうあまりしないのかな?と思っていたからだ。
「先行体験版」
という配信方法を。
先行体験会と先行体験版
新作が発売される前には、デモンストレーションと販売促進などの宣伝を目的として「先行体験会」は、昨今ではある程度の有力タイトルでは結構小まめに開催されている。
会場を貸し切る場合だとか、家電量販店などの店頭スペースを借りる場合だとかいろいろだけど。
先行体験会自体は、以前からも結構行われていたし、メーカー側は会場に来た人から直接意見を聞けたり、フィーリングを確かめたり出来るので、お土産を配ったりして積極的に行っている。まぁ、気軽にできるものではないので、タイトルも機会も限られていたけれども。
ただ、「先行体験会」はユーザー側に他の人より一足早く遊べるというメリットはあるにしても、やれ交通費やら日程のスケジュール調整やら自分達での負担、面倒が多いのも事実。正直、行動力のある人しかそのメリットを受け取れない。
その一つの解決方法として「先行体験版」というものが存在しているんだろうな?と思っていた。
行動力はそこまで必要としないが、移動と言う交通費は不要だし、期間がある程度あるので日程にも縛られないサービスとしての「先行体験版」。アンケートなどに誘導できれば、意見も集める事も出来るし、先行体験した人は他の人より一足早く遊べたという満足感も得られる。
便利な方法だよな~と思っていたんだけど、先に書いた通り。
「このサービス、全然使われてなかったよな~。ヤル気あったのか」
と。
まとめ
最後は簡潔に。
実は。「討鬼伝」や発売予定の「ゴッドイーター2」については、この「先行体験版」の配信をするんじゃないかな?と個人的には思っていた。ゴッドイーター2については今月に体験版の配信が予定されているけど。
「先行」をするユーザー側のメリットは「一足先に」ではあるが、メーカー側も当然メリットはある。
- アンケートの意見募集の時期をズラせる
- アクティブなユーザーから早めに意見を吸い上げられる
- 意見は吸い上げられなくても販促としての効果も期待できる
- 体験版のダウンロード傾向からの初動予測が出来る
という。で、そのタイトルの内、討鬼伝は「先行体験版」ではなく普通に誰でもダウンロード出来る形で配信されたし、ゴッドイーター2も今の所「先行体験版」としての配信の話も聞かないので、同じと思われる。
一斉に配信した場合、それこそありとあらゆる意見が一気に押し寄せる事になる。だが、PS Plusなどの会員に限定すると、ユーザー数はある程度絞り込みが出来る様になる。
そして、PS Plusに会費を払っているという事は「アクティブ」であるという事。期待として積極的に意見をくれたり、遊んでくれる可能性が高いという事。
体験版の配信登録も当然費用はかかるんだろうと思う。だから「とりあえず体験版を出せ!」「早く遊ばせろ!」とまでいうつもりは無いが、手間も期間も体験会などを開催するのとはずいぶん違う調整は出来るだろうから、もっと積極的にあってもよさそうなんだけどな?と思う。
今回の「XBLAZE CODE:EMBRYO」の先行体験版は、PS Plus会員向けに7/25までの配信予定。その日、発売日である。*2
この期間だとさすがにユーザーの意見を聞いて何か対応するという話では無いとは思うが、それでも「一足先に遊べる」というユーザー側のメリットと、そのアクティブなユーザーからの「販促としての効果」は期待できるんだから。理想論だけど。Vitaに限る話じゃないけど。
とはいえ、一番の問題は「認知」だ。
数カ月に一回程度の頻度では「そういうサービスがあるという意識すら湧かない」という状態になる。通常の体験版とは異なり、「PS Plusのサービス」である以上、見に行く場所は限られている。
毎月は難しくてもかなり小まめにこのサービスが行われていれば、PS Storeで偶然見つけるでは無く、自主的に探してくる人も増えるだろうが、今の状態ではあまり知られないままというか、人知れず公開という感じになってしまう。折角の先行体験版なのにもったいない。
「やる」からにはそういうサービスのタイトルを出来るだけ増やして欲しい。理想論だけど。Vitaに限る話じゃないけど。
*1:よく「討鬼伝」は体験版をアップデートした初めての作品という感じで評される事はあるが、同じコーエーテクモは同じくVitaで以前も一度やっている。『真・三國無双 NEXT』で、通称「ワラワラパッチ」については、体験版の方にもあてられていた。ただ、この時は「発売後」だったし、今回の様に発売前の製品版と直接的には無関係の体験版にアップデートをしたという意味では、始めてというか異例だとは思う。ついでにいえば、未だ発売していない「コンセプションII 七星の導きとマズルの悪夢」も先日体験版のアップデートを行ったので、今後はそんなケースもずいぶん増えてくるんだろうと思われる。
*2:この体験版はたぶん、発売日の後はPS Plus会員以外でもダウンロード出来る通常の「体験版」になるものと思われる。