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PS Plus 30日間(無料)お試しキャンペーン???

追記(2014/4/18)

現在(2014年)、キャンペーン的に配られている(Vita本体などを買った時についてきた)「3ヶ月無料券」とか(PS4のソフト購入時などについてきた)「15日間無料券」だとかは、本記事内で言及している「初回お試し」と異なる為、「期間延長」が可能である。また、PS Storeでの購入についても同様に「追加」となるので、購入の際にはご注意ください。

追記(2013/3/5)

詳細が発表されましたので、訂正記事を書きました。

以下、本記事の本文については詳細判明前の個人的な考察となりますのでご注意ください。

前回、上の記事を書いた。それから未だ2日しか経ってない。が、詳細は不明ながら新しいキャンペーンを始めるらしい。

PlayStation Vita おしらせ・更新情報
2013.02.28
SOUL SACRIFICE』発売記念購入者限定PS Plus 30日間無料お試しキャンペーン決定!「MOVIE」を追加!

リンク先は、「SOUL SACRIFICE」のページになっていて、そこから「PlayStation Plus」のページにリンクが張ってあって、そこには「近日公開!」と書いていあるバナーがある。

そういう意味で未だ「詳細は不明」なんだけど、個人的にまずストレートな感想をいえば、


「バカなんじゃないの!?」(そのままの意味で)


だった。ツンデレのツンとかそういう話じゃなくて。これについてはデレるつもりはない。


理由はいくつもある。無論、サービスというよりもマーケティング的な意味合いについての否定が強い。それについて、以下に書く。

なお、完全に個人的な感想。


同時期に類似キャンペーンが複数発生することでの混乱

PS Plusの無料体験のキャンペーンが。実質2種類同時に行われるということ。しかも、その期間が異なっていることと条件が異なるという事は、ユーザ側に「なんか良く判らん」という不安を与えるだけである。キャンペーンはシンプルであることが大事である。

「7日?15日?えっ、30日?どれがホントなの?」

と。*1

前回も7日間と15日間が混在した事でバカなんじゃないかと思ったけど、15日間の方は対象商品が「PS3みんゴル6セット同梱版」と限られており、かつ条件が複雑な方が有利であり、なおかつ結果的に片方しか利用できないという排他なキャンペーンだった事で「まぁ、仕方がないか」とは思っていた。

だけど、今回は違う。それについては次項以降も関係する話。

複数キャンペーン発生によるインパクトの欠如と消費者の待ち心理

上の話とかぶるが、同じようなキャンペーンが続くと「インパクトが薄くなる」というキャンペーンの本来の意味である「驚き」が全く失われてしまう。ものすごく意味がない。

また、「前は7日間で、今回15日間で、次が30日間か!ならもっと長くなるんじゃね?一回使うともう使えなくなる見たいだから待った方が得じゃね?」という消費者心理すら働く。*2

そして、この告知を知らずに既に入ってしまった人が「俺1年間で申し込んじゃったよ。損した」「えーっ、30日間で入ったばかりなのに。待てばよかった。」となるのも至極当然で。

これじゃ、何のためのキャンペーンなんだかという感じになる。

キャンペーン開始時期のズレと対象者の不利益(の可能性)

まだ詳細が判ってはいないが、以前までと同じであれば「2月28日からのキャンペーン利用者(15日間)は、今回の30日間は利用できない」(PS Plus を過去一度も利用していない人が対象だった為)という形になる。

そして、その開始時期が「SOUL SACRIFICE」の発売日からだとすると、「3月7日」になる訳で、それまでの一週間に15日間のキャンペーンの方に応募した人は15日分を損する事になる。

ただし、ホントに損になるかはまだ判らないけど。(次に続く)

30日分の初回利用か追加利用か

「お試し体験」とうたっている以上、単純に考えれば「初回利用」何だろうと思う。あくまでも「未だ一度も利用した事が無い人」という意味で。

だとすると、前段の通り「それ以前に利用した人は不利益を感じる」事になる。あまり得策とは言えない。なら、過去実施例がある「30日間分の追加」だとどうなるか?という案もある。

しかし、ユーザ側の不利益はあまり無くなるものの、対象者が多くなりすぎるし、先のキャンペーンの15日間と合わせて無料お試し期間が「45日間」になってしまう。

これを両手をあげて「大盤振る舞いだっ!」と考えることもできるが、正直それなら「15日間」を先に告知した意味がない。最初から30日でいい話だ。

15日の人、30日の人、45日の人と、少し複雑化しすぎてしまうし、結局45日以外の人は「なんか俺損した」という事になるだけの話で。

パッケージ版購入者の判別方法の問題

ダウンロード版の場合は比較的簡単だ。そもそもPlayStation Storeでしか売っていないので、PlayStation Storeでの購入履歴を集計すれば対象者の割り出しは出来るし、実際に対象者に向けたキャンペーンやプレゼントなども過去多く実施されて来ている実態がある。

なので、ダウンロード版を購入したユーザーに「30日間のキャンペーンチケットを配布する」というのは特に難しくは無い。

だが、問題は「パッケージ版」だ。パッケージ版はPlayStation Storeとは無関係なので、「誰が購入したか」は判らない。また、パッケージ版には「共闘パック」もあるが、この区別もつかないだろう。

そうなると、パッケージ版を購入した対象者をどうやって判別するの?という。*3

「あれだ!オンラインで共闘プレイした人はPSNのアカウントで判るんじゃない?」

という話も可能性として考えられるが、そもそもオンライン環境があるから共闘プレイする人が全てではない以上、それを条件には出来ない。

無論、「オンライン環境が無い人」については、そもそも「PlayStation Plusの利用環境が無い」という意味で、このキャンペーン対象者にはなりえないという割り切りは出来るものの、オンライン環境があるから共闘するとは限らない以上は、残るは「トロフィー」ぐらいしかない。

トロフィーを使ったキャンペーン対象者のピックアップは、プレコミュなどでは実績があるが、それ以外では特に聞いたことはない。自分が知らないだけかもしれないが、プレコミュの利用も条件となると、さらに参加資格は厳しくなるので、正直よいやり方とは考えにくい。中古の場合の区別もつかないし。*4

ファーストタイトルのみの優遇的措置の懸念

このキャンペーンが「SOUL SACRIFICE購入者のみ」の特典である以上、同時およびその前後にタイトルを発売するサードメーカーにとっては、「ファーストタイトル優遇」にしか見えなくなる。

「あ、こっちは後で買う予定だったけど先に買った方が得か」

と、ユーザの心理誘導によりサードメーカーのタイトルがないがしろにされてしまう可能性を秘めてしまう。むしろ、その可能性は高い。

詳細は不明ながらも、このキャンペーンの期間が「やたらと長い(春過ぎまでとか夏近くまでとか)」のなら、「まだ焦らなくてもいいか」と、予定通り至近ではサードメーカーのタイトルを買う人はいると思うが、PS Plusのフリープレイタイトルのそれぞれの配信期間もあるし、いずれにせよファーストタイトルのみの優遇措置に見えることには違いない。

かといって、サードメーカーのタイトルでこのキャンペーンをする事は無理だと思うし、なんかこう無理矢理な感じがする。


まとめ

他にもある。言いたいことはたくさんある。

詳細が判ったら、この記事を訂正するつもりはあるが、それでも現時点ではこれは「良いキャンペーン」にはちょっと思えない。つい先日行われた「サービス開始前に7日間から15日間に延長した」のとは訳が違う。あれは良い判断だと思ったが。


PS Vita本体を購入した人が「他のソフトが気になるけど何を買ったらいいかわからない」という時に、「PS Plusの無料体験」は、フリープレイもあることから、かなりいいアピールににあることは間違いないと思う。そういう意味で、この「無料体験」自体は思い切っているし、それ自体は評価したい。

だけど、今回は意味合いが違う。まず、条件が「本体ではなくソフトを買う」になっているのだ。

本体に関するサービスを、ソフトを買わせるという手段になっているし、ソフトを買うか買わないかで得られる本体のサービスが変わってきてしまう。これ、少し違うと思う。だって、そのソフトが欲しい人がVitaを欲しい人の全員ではないのだもの。


個人的には、昨日から始まった「お試しキャンペーン15日間」で十分だったと思うし、期間を延ばす必要はなかったと思っている。もし、「SOUL SACRIFICE」を売りたいのであれば、タイトルに合わせたキャンペーンをすれば良いだけであり、PS Plus と絡める必要は全くなかったと。

既存の仕組み、実施済みのキャンペーンの焼き直しで出来るという事で、安易に決めたんじゃないの?という気がするのがすごく残念だ。


改めて書くが、上記内容は「詳細が公表されていない現時点(3/1 10時)での個人的な感想」であり、詳細が判明したら記事の内容は訂正はしたいと思う。

追記(3/5) 再掲

冒頭にも書きましたが、詳細が発表されましたので、訂正記事を書きました。

上記までの本記事の本文については詳細判明前の個人的な考察となりますのでご注意ください。

*1:昨今のTwitterなどのSNSの場合、リアルタイム性ばかりが強調されるが、実際はリアルタイムではなく時差を伴う情報伝達手段なので、これらの類似する複数の情報はタイムライン上どれが最新なのか判断が難しくなるという側面が強い。なので、出来るだけシンプルに「誰がいつ聞いても同じ」方が望ましいのである。

*2:しかも人間って欲深いもので、心理的に「一度増えたものは減ることは無いんじゃないか」と考えてしまい、15日や7日間に戻すと「損した!」と思う傾向がある。それが自分の判断で見送ったものであったとしても。

*3:既に「SOUL SACRIFICE」のパッケージの梱包はしていると、Vita値下げの発表の時(2/19)に告知していたので、パッケージ内に同梱というのはいまさら考えにくいし、プロダクトコードを印刷するのも安くは無いんだからワザワザ個別に同梱するとも思えないし。

*4:オンラインパスポートの購入者(ダウンロード版は最初から付くのが通例)のみ対象という事も可能だが、その場合でも「共闘は求めていない」人にパッケージ版購入者にソレの入力を求める事になる。今回のケースはこの対応の可能性が高いと思っているが、それでもユーザ側に不便と不安を強いることになる。オンラインパスポートの利用方法も未だ浸透しているとは言い難いし。