VitaのReaderとダウンロード期限のモヤモヤ
- 追記(2014/7/24)
- 日付としてはずいぶん遡るけど、記事中の「バックアップ」については「nasne連携」によって(nasneに限定されるが)「バックアップ可能」になった。また、バックアップという意味だけでなく、Vita本体へのダウンロードをすることなく直接閲覧可能になっているので、結構便利。その時の記事はこちら。
⇒ nasneをVitaの本棚に (2013/9/24)
⇒ nasne Ver.2.00 の個人的感想 (2013/10/18)
VitaがVer.2.00になってから、特に意味もなく「Reader Store」を覗くことが多くなった。
まぁ、基本的には主に新着をチェックしてたりなんだけど。
もともと特に意味もなくVitaの「PlayStation Store」を覗くのが趣味みたいな所があったので、その延長線にある行動みたいなものだけど。毎日ではないとはいえ、日々何らかの更新があるコンテンツは正直楽しい。
「覗くのが趣味」の所だけピックアップすると犯罪みたいですが、そういう曲解はご勘弁願いたい。
そんな現状があって。
では、Reader Storeで本を買っているのか?というと、数冊は勢いで買ったものの、別に買い捲りというワケではない。
個人的にどうしても引っかかるいくつかの理由があって、完全に電子書籍を受け入れきっていないというか。これは別にVitaに限る話ではないんだけど、特にVitaについてはその部分が強く出てしまう。
具体的には「バックアップ」と「購入期限」の問題だ。
VitaのReaderはバックアップ不可
いうまでもなく、Vitaのデータバックアップは「コンテンツ管理」で行うワケだけど、Readerのデータについてはこれの対象外。セーブデータという扱いではない模様。
詳しいことは書いていないが、一応「Reader Store Q&A」にもバックアップ不可と書いてある。
Q.Readerアプリのコンテンツデータは、バックアップできますか?(PS VITA)
バックアップすることはできません。
バッサリと。ズバッと。
なので、Vitaの現時点で最大の32GBのメモリに好きなだけ電子書籍を入れまくる!ということは出来ず、必要に応じて「(Reader Storeから)ダウンロードしなおす」という必要がある。
だが、ここに問題がある。
「Reader Storeのダウンロード可能期間は "基本的には" 一年間と決まっている」
からだ。(ただし、変更された)
Reader Storeのダウンロード可能期間と定義
Vita版が配信された時期よりも少し前、今年の6月に以下のようなプレスリリースが出ている。
ダウンロード可能期間の変更について
下記出版社のコンテンツで
365日とさせていただいたダウンロード可能期間の制限がなくなりました。
すでにご購入いただいているコンテンツについても対象となります。
出版社については、このページ内に11社ほど記載されている。
だが、逆にいえば「これ以外の出版社については制限がまだある」という事になる。
実際、書籍を購入しようとすると商品説明の欄にその旨のメッセージが出る。
注意が必要である。
しかし、調べていると「ダウンロード」とは以下のような意味らしい。
・ダウンロード期間は、ストアから本棚に移動する期限の事
Reader Storeの場合、購入したからといって本棚には勝手には移動しない。
本棚は、各端末ごとの管理になっていて機器登録をしてある5台までなら1回の購入で各本棚(端末)に移動することが出来る。この移動のことらしい。
なので、一度移動してしまえばあとはこの期限を越えても問題はないよ!ということらしい。
・・・でも。
まとめ(バックアップ不可のVitaでの運用は)
Reader Storeで購入した本は「本棚」に並べられる。
これが沢山並んでいるとすごくワクワクするというか、妙にうれしくなったりするんだけど、Vitaの場合はメモリカードの上限が32GBと、パソコンやタブレットPC、大容量メモリカードを使えるスマホなどに比べると非常に少ない。
このため、結果的に「沢山の本を持ち歩く」というのは現実的ではなく、「何冊か持ち歩く」にとどまらざるを得ない。そもそもゲームの方が大きいんだから。
そうなると、本はとっかえひっかえしなくてはならなくなるワケだけれども、残念ながら「VitaのReaderはバックアップ不可」となっている為、結果的に本棚から購入した本を削除してしまった場合は、再ダウンロードしなくてはならなくなる。
いくらネットワーク依存型のゲーム機でサーバからのダウンロードが気軽に出来る環境だとは言え、毎回ダウンロードしなおすのでは、時間がかかるし少々気が滅入る。シリーズものを数冊持ち歩き、順番に削除とダウンロードを繰り返しながらというのは少し残念な感じだ。特に、シリーズをまたがって伏線が縦横無尽に張られている様なタイトルの場合は、「もしかしてあれか?!」と、読み返しも出来ないというか、気が削がれるというか。
バックアップが不可である以上、再ダウンロードは常に発生する問題。
しかも、Vitaの場合はパソコンなどに比べて(現時点では)メモリカードのリセットや本体の初期化をしなければならない事態が発生することも考えておかなければならない。その再に、再ダウンロード期間の制限でせっかく購入した書籍が読めなくなったりしたら、かなりガッカリすることになる。コミックのシリーズによっては、数ヶ月、年単位でしか新刊が出ないものもあるのだから。
まだVitaでのサービスが開始されてから日が浅いので、この辺りは考えすぎな気もするんだけど、冒頭の話。
「完全に電子書籍を受け入れきっていない」
というのは、こういうところである。誤解が含まれている可能性はあるけど。
追記 (2013/1/22)
公式のお知らせとして、以下の内容が発表になりました。けれども、まだダウンロード制限をしている出版社もありますので、この辺りの問題は今後も続きそうです。
- 集英社コミック ダウンロード制限の廃止のお知らせ (Reader Store お知らせ)
追記 (2014/7/24)
公式のお知らせとして、以下の内容が発表になりました。このあたりの事情も、この記事掲載時からずいぶん事情が変わってきたようですが、他にもいろいろ問題はあります。
- 2014.07.24 小学館コミック ダウンロード5年期限の撤廃のお知らせ (Reader Store お知らせ)