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Readerと4つの課題点とかの話

昨日、家に帰って早速「Reader for PlayStation Vita」をダウンロードした。

そこまでは無料。とりあえず一通り使ってみてというか、やっぱり気になる所がたくさん出てきたので、その中から4つを課題点として上げておく。今後改善される見込みが薄いというのが非常に残念だけど。


課題1.PSNアカウントとMy Sony ID

Vitaを楽しむにはというか、PlayStation Storeで何かをダウンロードしたりするのに(たとえば"Reader"さえ)必ず必要なのは 「PSNアカウント」だ。

今年6月にPSN自体が「Sony Entertainment Network」に名称変更されたので、「SENアカウント」に変更されたんだけど、PSNのサービス自体が変わったワケではないので、未だに「PSNアカウント」の通称の方が通りがいい。

で、だ。

ReaderをVitaでダウンロードすると3つの事を要求される。

  1. Vitaの設定から機器認証をする(ゲームとは別)
  2. My Sony IDを設定する (未取得ならPCで新規作成)
  3. VitaのReaderから機器認証をする (1つ目とは別)

理由はなんとなく理解できるものの、1つ目と3つ目があること自体「なんか良く判らないことさせられるぞ?」とちょっと身構えてしまう所があるのも不満だが、これはそれほど大きな問題ではない。

やはり問題、課題としては「PSNと異なるMy Sony IDが必要」ということだ。


PSNアカウントにポイントをチャージしておく人もいるだろうが、このReaderで本を買いたい時にはこのPSNのポイントは利用できない。クレジットカードでの支払いか、別に「ソニーポイント」というのが必要になる。

これは、電子書籍の管理が SCE ではなく SONY だからだ。無料である"Reader"の販売元も「ソニー(株)」になっている。

ソニーポイント自体はPSNのポイントと意味合いがかなり違い、いわゆる「ポイントプログラム」で何かを購入したりサービスを利用したりして貯めるものなので、現金からのソニーポイント化というのは出来ない。

この為、電子書籍が欲しければ(基本的には)「クレジットカードでの決済」となる。

Vitaで利用する上では「PSNポイント」が使えれば、ゲームも書籍も!と管理が共通化されるのだが、非常に残念な話である。


課題点2.ゲームと同時起動できないReader

以前も「ブラウザ」や「ペイントパーク」や「勇者のきろく」が「ゲームモードで動作する為に、ゲームと同時起動できない」(ゲームを終了しなければならない)という点は非常に不満だ、と書いた。


この "Reader" についても同様であった。


残念である。


電子書籍の内容によってはかなりのボリュームのものもあるだろうから、メモリ制限があるアプリモードでの起動ではなくより制限がないゲームモードで制作したであろう事は予想は付くが、やはりこれは非常に残念といわざるを得ない。

昨日書いた「ゲームをしながら攻略本チェック」が全く出来ないからだ。

ブラウザについてもゲームモードでの排他起動では攻略サイトが見れないという意味で不満はあったものの、そもそもオンラインでなくてはサイトは見れないという意味では、仕方ないと感じるところもあった。

しかし、電子書籍はオフラインでも楽しめるものであり、利用環境上の制約は無い筈なのに、ゲームと同時起動できないというのはなんかこうガッカリだ。


いっそのこと、起動できる電子書籍のファイルサイズに制限を設けてもいいので、アプリモードで起動できる「Reader Lite for PlayStation Vita」とか別バージョンを出してくれないかしら。マジで。


課題点3.縦横自動変換と使い勝手

問題というほどでも課題というホドでもないんだけど、かなりウザいと感じたのが「縦横自動変換」。

スマホは主に縦長なのに対し、Vitaは横長であり殆どの場合本は縦長のページデザインである為に、一般的には「縦長の画面の方が読みやすい」らしい。

だからだと思うんだけど、Vitaを縦にすると勝手に縦表示モードに変わる。ま、これ「フォト」の画像閲覧モードでも同じですけど。

でもこれが正直ウザい。

というのも、携帯ゲーム機だからというか私のスタイルの問題なんだと思うけど、寝っころがりながらVitaを操作することが多い。その為、ゴロゴロするたびに縦になったり横になったり画面がクルクル切り替わって非常に見づらいのだ。

しかも、「回転固定」に出来るものの、起動の度に初期化されているらしく、毎回クルクル回るところからスタートする。ウザい。せめて設定を保存できるようにして欲しいというか。

訂正(10/30)
この記事を書いたときは毎回設定変更していた気がするが、設定は保存されている模様。記事の訂正とさせていただきます。


というか。

個人的な感想なんだけど、Vitaって縦持ちにするととたんに持ち辛くなると思っている。

っていうか。

Vitaは縦持ちで "使えるデザイン" ではないと感じている。

縦持ちにするには幅がありすぎるのだ。上下にも左右にも。やはり両手でしっかりと持つのが前提のデザインだと思うので、出来るできないでは出来てもいいと思うけど、自分はあまり縦持ちはしないだろうなーと思った。

そういう意味では、コンテンツとしては他の機種と共通データでもいいと思うけど、Vitaに特化したページデザインのコンテンツ(電子書籍)が必要になるような気がする所が気になったというか。むしろそういうのが主体になりそうだ?というか。

この話は次に続く。


課題点4.Vita専用コンテンツの存在

全てのReaderコンテンツがVitaで読めるのか?と思ったら、どうやら違うらしい。

Vita用のReader Storeがあるらしく、そこに登録されているのは現在のところ約3,300冊程度らしい。

全体では約66,700冊あるらしいが、かなり格差がある。

全部は無理だとは思っていたけど、なんかこんなに差があるというのは「未だ確認できていない」からなのか「データ自体を別に用意する必要がある」からなのかは判らないが、正直なんか少ないなぁ・・・というのが率直な印象。

たぶん前者なんだと思いたいところだが、これが今後どういう感じで増えていくのか?が少々心配。*1

また、現在はVitaで読めるのはコミックなどが中心なんだけど、他にはどういうものが出てくるのか、出せるのか?がまだまだ未知数というか。

そして、Vitaの横長の画面を生かすのであれば、それを前提とした専用コンテンツが出てこざるを得ないという感じを受ける。こっちでは読みやすいけど、あっちでは読みづらいよね?という。

縦長横長は本のデザイン/レイアウトの重要な部分なので、どちらでも可というフォーマットというのは難しい。むしろどちらでも読みやすいというデザインは固定化してしまい、結果的にどちらでも読みやすくはないという中途半端なものになる可能性すらある。

となると、やはり縦長/横長のどちらの Reader を前提としたのかで読みやすさは変わる。横長前提になりそうなVitaの場合、他のReaderとは違った専用コンテンツの存在が強く出てきてしまいそうな気がしており、それは機種をまたいで読める "Reader" のメリットを一つつぶしてしまうということになってしまう気がする。


課題点5.Reader Store の呼び出し方法 (追加)

いまさら思い出したので一つ追加。

本を購入する際の "Reader Store" は、そういえば「ブラウザで起動」になっていた。PS Storeみたいなのを期待していたんだけど、違ってて。LiveAreaから「本の購入」というショートカットをクリックすると、ブラウザが起動した。

それだけだと「ふーん」と思えるかもしれないが、実際はブラウザ自体がゲームモード起動な為、「"Reader Store"接続時に "Reader" を終了するか確認される」という変なことになっている。本末転倒ととも言える。本だけに。

ただ、これについてはその内出来るようになるんじゃないかな?と思っていて、サーバ側の準備が整えば、アプリ側でもアップデートを経て "Reader Store" へ直接いけるようになるんじゃないかと思ってる。

だいぶ先になるかもしれないけど。

追記(12/19)
VitaのバージョンアップとReaderのアップデートにより、この呼び出し方法はかなり改善しました。詳細については別記事に記載⇒http://kenbot3.hatenablog.com/entry/2012/12/19/095140

まとめ

とはいえ。不満ばかり書いたように感じるかも知れないが、操作性という意味では、最初の3つの設定さえしてしまえば、後は特に意識しないでもボタン操作、画面操作が出来るという意味でかなり使いやすいと感じた。

自分でスキャナで取り込んだ(通称:自炊)ものも読めるようにして欲しい!という要望もあるだろうけど、個人的にはそれをする予定がないし、それは "Reader" の仕事ではなく、別のアプリの話だろうから分けて考えるしかないと思っている。

電子書籍のリーダーとして考えた場合にも、Vitaは画面の広さはスマホに比べても十分に大きいし、解像度こそスマホに及ばないものの、特に文字が読みづらいということも感じなかった。

むしろ横長の画面で2ページ表示が出来るので見開きのページを全体的に見るのに向いていると感じ、パラパラとページを前にも後ろにもめくれる感じは雑誌の流し読みに近い印象だった。

いや、いっそのこと、

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とか始めてもいいんじゃないだろうかとか思った。

既に雑誌は購入できると思うからあとは自動配信とか事前先払いとかそういう仕組みは必要だと思うけど。

*1:どうも調べてみるとフォーマットが変わったらしく、そういう意味では後者の「データ自体を別に用意する必要がある」に該当する模様。なんてことだ。