ラグオデのエクスポートとインポート?
特にタイトルに興味が無ければ全く知らないであろう話しとして、昨日の4月30日に「ラグナロクオンラインファン感謝祭2012」があって、この中で「ラグナロクオデッセイ」の今後のバージョンアップ(Expansion 3)について発表があった。
実施時期は6月。発売が2月2日だったことを考えても、半年経たない間に3回の大型アップデートがあるという状況は、いろいろな意味で興味深い。
もちろん、未だに遊び続けているタイトルという意味で、自分としては大いに興味深い。非常にうれしい話だ。
詳しい対応内容は、各ゲーム系の情報サイトに載っていると思うので、このブログでは特に書かない。
ただ、この発表内容の中で、個人的にやたらと気になったところが1つあった。公式サイトに情報が載っていればリンクするんだけど、未だないので適当なサイト(4gamer.net)の情報から引用。
Expansion3で武器システムが大幅にパワーアップ!「ラグナロクオンラインファン感謝祭2012」にて「ラグナロク オデッセイ」の最新アップデート情報が発表
そのほかの調整項目としては,衣服や装飾品の追加,セーブデータの多重化によるデータ保護の強化,そして,セーブデータのエクスポート/インポート対応といったものが予定されている。
(太字は筆者による)
なんぞ?これ。
というのが、今日のお話。なお、例の如くこのお話は「妄想」です。
データ破壊の例って結構あるの?
Vitaに関する悪い意味での噂として「データ破壊」がある。
ただ、これについては擁護するつもりは余りなくて、事実上自分もその経験を少なからずしているので、噂ではなくて「タイトルによってはある」と言える。あくまでも「タイトル」によって。別にVitaだからとかそういう事ではない。
という事で、セーブデータ破壊で噂にあがるタイトルを3つほど紹介する。
ただ、この先はあくまでも「個人の推測」なので確証もないし、メーカー公式の見解を説明するものでもありません。
みんなといっしょはオートセーブのデータ破壊?
今のところ自分が経験しているデータ破壊は唯一「みんなといっしょ」だけだ。だが、そのタイトルだけで過去3回のデータ破壊であり、正直「稀」とは言い辛いと思っている。むしろ、頻発と言っていい。
これは、かなりの報告例があったようで、Ver 1.01 (1/27) のアップデート時に「データの自動バックアップ」が機能として追加された。
これで、一旦収束するか?と思ったが、Ver 2.00 (3/29) の現在、この機能が機能していない(日本語変)のか、データ破壊が起きる。
Ver 1.00の時点1回、Ver 2.00で2回のデータ破壊を経験している。
過去のデータ破壊については、自分の経験した状況を考えるとセーブデータ領域に何らかの書き込みをしている最中に停止して壊れたと考えている。そして、その書き込みが「みんなといっしょがオートセーブだ」というのが原因としてあると思っている。
オートセーブの機能自体が悪いという話ではないが、みんなといっしょについてはゲームの見た目と内容に不釣合いなほどの巨大なセーブデータ領域だというのが問題。
他のゲームが大体2~10MB程度のところ、みんなといっしょは 500MB が必要サイズだ。
正直言って、どうしてここまでセーブデータ領域が必要なのか理解しづらい(大体の推測は出来てるけど)が、これでオートセーブじゃ、むしろ「壊れない方がおかしい」ぐらいの危うさだろう!と、思っている。
シェルノサージュは同期の不整合?
自分は買っていないので、実体験がないのだが、現在発売直後で話題沸騰の「シェルノサージュ」でもかなり頻繁にデータ破壊が起きているらしい。
詳しいことはまだメーカ対応中であり、具体的な回避作も特にないため、一部ではかなり戦々恐々としている様だ。
あくまでも部外者(未購入者)としての感覚で見る限りは、「オフライン(機内モード)では特に問題はなく遊べる」という事を踏まえると、「サーバとのセーブデータの同期の不整合」が主要原因なダケの気がしている。
このゲーム、主人公であるイオンちゃん(あえてちゃん付けで呼ぶ)は「各プレイヤーで個別(結果的に別人)」ではあるが、ストーリーを勧める為の妖精というかシャールは「各プレイヤー間で共有」になっていて、このシャールの情報を更新したりするためにオンラインに接続されるらしい。
この時、サーバ側で不具合があったりすると、データ同期の不整合が起きる模様だ。エラーが出ると言うか。
そして、その不具合の状態、データの不整合が起きている状態でセーブされてしまうと、結果的に最悪のケースとして起動できない状態になるというか。
まぁ、詳しいことはまだ判ってないわけですので、あくまでも推測です。
これについては、サーバが現在も定期/不定期問わずに不安定になる事があるようで、現在も状況注視な状態ですが、サーバが安定しているときは比較的問題なく楽しめているらしいので、その内に改善するんじゃないかな?と、期待している。
ラグナロクオデッセイはアップデートによる不具合?
個人的に「みんなといっしょ」のデータ破壊を経験していたからというのもあるが、ラグナロクオデッセイを購入してしばらくした後に感じたのは、
「このセーブが安心して出来るっていうのはゲームの大原則だよね」
だった。データが壊れるという話を、全く聞かなかったのである。この部分は当たり前すぎて評価されない部分かも知れないけど、自分としてはとにかくスゲェと当時感動したものだった。
だが、それは Ver 1.00 の時の話。
初の大型アプデート(Expansion 1)があった後に、データ破壊の報告が稀なケースとして出てきていた。かなり、少ない例だが何百時間もやるゲーム。集めたカードや武器がなくなるというダメージは、それこそ稀であろうが何だろうが正直頭が真っ白になるレベル。
今のところ、自分は運よくその現象に遭遇していないが、調べた範囲ではたぶん以下の2つの条件が重なったときだと思われる。
- Ver 1.00 からのアップデートデータ
- DLC のインストール (とインストールタイミング)
というのも、いきなり読み込めなくなるのではなく、報告を散見するに「DLCの表示がおかしくなった」という事を何度か見かけたからである。そして、大型アップデート前には一件も聞かなかったことから推測すると、
- 大型アップデートによりセーブデータの構造が変わり、この変更によりデータコンバートが正常に出来なかったケースが考えられる
のではないか?と。
「それじゃ、アップデートするほうが怖いじゃん!テストが足りないんじゃないの!?」
という怒りの声も聞こえそうな話。まぁ、その辺りは詳しくわからないとしても、正直な話として普通の開発者なら「セーブデータの構造が変わるなんておっかなくて出来ない」と思う。が、それをやったことそのものをまずは評価したい。
なので、このケースについては(残念ながらと言う評価にはなるが)「アップデートによる不具合」だったと言えると思う。
あ、この結論はディスっているのでもネガっているのでもなく。次の段落に続く話、です。
セーブデータの多重化ってどういう意味?
実際の例として「みんなといっしょ」が、そういう対応をしていた。
具体的には公式ページに記載があるので引用する。
2012年1月27日 『みんなといっしょ』 Ver1.01 アップデート内容
- セーブデータ破損に関する対処
- Ver1.00で起こっていたセーブデータ破損が起こらないようにしました。
もし、セーブデータに何らかの不具合が起こった場合は、直前のオートセーブ箇所までセーブデータを巻き戻します。
(今回の対処は、既に破損したセーブデータの復旧をするものではございません。)
たぶん、これが多重化。この対応によるデータの復旧の実態は確認していないので、どういう形で巻き戻るのかはよく判らない。そして、現在の Ver.2.00 では機能していない気がする。データ破壊したし。
単純には「セーブデータ領域を複数、あるいは分散化させ、遡ってデータの復旧を可能とする手段」のことである。
たぶん「みんなといっしょ」の場合は、「フレンド情報」もセーブデータ内に保存される。
その根拠は、フレンド情報の更新タイミングだ。
非同期のコミュニケーションではあり、相手の行動が即時反映されたり、実際に行動した時間が判らない形にはなっているが、仕事の依頼を受けたり、ダンジョンの探索を受けたりすると「!!」マークが結構頻繁に出る。特に相手がオンライン状態だと、そのレスポンスとしての「ハッスル」がかなり早く返ってくることがある。
ただ、それにより相手のレベルが上がろうと、HPが上昇しようと、名刺や洋服を着替えても、基本的には変わらないのである。自分側のみんなといっしょの画面内では。
また、以前既にフレンドが全員表示された後にネットワークを切断した状態でダンジョンに潜ってみたら、普通に「モンスター役の未フレンドキャラクター」が表示されて戦闘が始まった事がある。
つまり、「ロビーに登場するような未フレンドは事前に取り込み済みだ」という事が判る。
ゲームを一旦終了し、再起動するとそれぞれの情報は更新される。
これらの情報は、起動時に順次サーバ側から取り込まれ、オートセーブで書き込んでいるものと思われるが、その最中に何らかの不具合が起きたとき。そのセーブデータに不整合が起きて、結果的に壊れてしまうのだと思われる。
セーブデータの多重化では、「以前にロードに成功したときの情報は残しておき、別の領域に新たなデータとして書き込み、複製を行なう」による対応だと推測できる。そして、失敗したときは「以前に成功したときの情報がある」という形で。(何で Ver.2.00 では機能しないのかがわからないけど)
多重化っていうのはそういう事だと思う。
ならエクスポートとインポートって?
今回の本題。ラグナロクオデッセイで発表があった「エクスポートとインポート対応」について。
正直、普通のゲームでは。今までのゲームでは「セーブデータのエクスポート」なんてする意味がない。当然、インポートもする必要はない。
ただ、例外がある。「前作の引継ぎ」などの場合。その場合は、エクスポートではなくインポートに近い形で行なわれるが、あくまでも「参照」であった。
今回、この発表を受けて個人的に考えた上で、このエクスポート/インポートの意味を最初はこう考えた。
- セーブデータの構造の大幅な変更が発生したため、セーブデータのコンバートを目的としたエクスポートとインポートによる対応
- キャラクター名の変更もこのエクスポート、インポートの範囲で行なう(この為、1回しか出来ない)
なのかな?と。
ただ、名称変更に関しては「キューイに話しかける」という方法だとの事で、エクスポートとは直接関係なさそうだし、そもそもこの辺りについては「Expansion 1 / Expansion 2 共に自動的に行なわれた」事から、今回も同様の対応をするものと思われる。
しかし、問題が1つ。これは、Vitaのセキュリティー的な話。
Vitaは「任意のファイル出力が出来ない」だ。
具体的には「セーブデータ領域外の書き込みが出来ない」し「任意のファイルを外部に出力できない」という。
これは、ゲームのセーブデータを外部で修正されるリスクなどを勘案しての話だと思うけど、この為に単純にはファイルを任意にメモリカード内に書き込んだり出来ない。また、同様に自分で用意した以外の領域にある他のゲームのセーブデータを参照するなども基本的には出来ない。(これについてはまた別の機会に書くと思う)
この事から、「セーブデータの多重化をしてあるなら、これとは別にエクスポートをする理由がない」となるので、何のためのエクスポートなの?となる。
で、まとめに続く。
まとめ
ここまでも「妄想」だけど、ここからも「妄想」として。
で、結局ラグナロクオデッセイで「セーブデータのエクスポート/インポート対応」の意味ってナンなの?という事を考えると、もしかすると以下の事なんじゃないか?となる。
エクスポート/インポート対応の意味
- セーブデータのサーバ側管理への移行(クラウド化対応)
と。それが何の意味があるのか?というと、ユーザ側のメリットとメーカ側のメリットとして以下の点がある。
セーブデータクラウド化の意味
- ユーザ側のメリット
- ネットワーク上にセーブできるため、PS3/PC接続などのストレスなくバックアップが出来る
- ゲーム機の紛失や故障時にもユーザデータの復旧が可能になる
- 次回作が出たときにユーザデータの引継ぎも可能になる
- メーカ側のメリット
- セーブデータを自社管理できるので、他プラットフォーム/次回作での展開・利用が可能
- プレイヤーの職業や武器/カード構成の偏りを確認し、ゲームバランスの調整が出来る
- 不具合発生時(アップデート直後などの)の構成の確認やリモートによるデータメンテナンス
などなど。
発表では特に「クラウド化」という話は出ていなかったので、あくまでも「妄想」ではありますけど、こうなったらいいな?みたいな話として。
ラグナロクオデッセイを買って最初に感じたこと。
「このセーブが安心して出来るっていうのはゲームの大原則だよね」
この部分は、多分ホンキで考えているんじゃないか?と感じている。ゲームはメーカーが作るものかもしれないが、セーブデータはユーザーのものだ。それが壊れるという事は、ユーザの不利益以外の何ものでもなく、ゲームで安心して遊ぶための最低条件、大原則だ。
「そこはしっかりと守る。守った上で次に進む」
今回の発表で、そう言っているんじゃないかな?という事を、勝手に感じた。
まことに勝手に。