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気軽に使えない「ペイントパーク」の困惑

昨日、Vitaに3つのアプリが追加された。

  • ペイントパーク (お絵描きコミュニケーション)
  • めざまし同盟 (みんなとつながるアラームアプリ)
  • 勇者のきろく (ライフ・マネジメントアプリ)

の3つ。勇者の記録は一部有料だけど、基本的には3つとも無料。

このブログ的にはこの3つはいずれも妄想の中で「待っていた!」ものなので、順次取り上げていきたい感じなんだけど、この中でまずは「ペイントパーク」の違和感について書いてみる。

というか、これ事前の情報とちょっと違うよ?という感じ。

書きたいことはいろいろあるんだけど、その中から「画像保存」について書く。

ペイントパークはオートセーブ

まず、ペイントパークを「ペイントツール」として評価した場合は、「可もあり不可もあり」という感じで、いろいろ残念感と面白感のごちゃ混ぜな感じ。

そして、最初に戸惑ったのは「保存メニューがない」ことだった。

だが、これについては直ぐに判明した。

出来上がった絵を「剥がす」ことで、「オートセーブ」されるのだ。

こういうインターフェース、保存の方法は他にも例がない訳ではなく、またVitaの特徴でもある「剥がす」という操作にそれを持っていったという事自体は割と評価できる気がする。

だが、オートセーブという形をとるため、カメラで撮影したりスクリーンショットを撮ったときにファイルが保存される場所とは別に管理されているようで、作成した画像はそこには表示されることはなかった。

ペイントパークで作成した画像は、ペイントパーク上でしか利用できないものだった。

ペイントパークへの画像の貼り付け

ペイントパークには「画像の貼り付け」の機能がある。

貼り付けられる画像は、「ペイントパークの画像」「カメラで撮影した画像」「スクリーンショット」「PCなどから転送した画像」など。

この内、ペイントパークの画像については、基本的に「複写(コピー)」であるが、スクリーンショットなどの画像については「拡大縮小」での貼り付けが可能なため、やろうと思えば、4分割とかも作れる。

ペイントパークのキャンバスに貼り付けた後は、もちろん手書きで画像を加工することが出来、加工後を新たな「ペイントパークの画像」として保存することが出来る。

作業中のいくつかの状態でペロペロ剥がしながらオートセーブで履歴を作るのもわりと普通の使い方かも知れない。

ゲームなどの画面をスクリーンショットして残した画像に、文字を追加すると言うのは比較的簡単に出来る。

だが、画像の保存先は先の通り。ペイントパーク専用の保存エリアになっている。


Twitterへの画像の貼り付け

VitaのTwitterアプリには「画像貼り付け」の機能がある。

この機能は、画像として保存されているものなら何でも出来るんだが、ペイントパークで作った画像はペイントパーク上でしか利用できないため、利用できない。

例えばゲームのスクリーンショットを撮って、それに加工をしたとする。

それがオートセーブで保存されていたとしても、その画像を Twitter に貼り付けることは出来ない。

「あれ?そういう事できるって言ってなかった?」

できない。

だが、方法がない訳ではない。

「ペイントパークのスクリーンショットを撮る」

だ。撮ったスクリーンショットには、ゲームなどでは比較的普通に入るコピーライトが入らないようになっており、表示されているそのもので画像ファイルとして出力することが出来る。

当然、オートセーブで保存されている画像とは別になる。

TwitterFacebookに投稿する画像がペイントツールで作成できない(保存できない)という事が、なんか妙にまどろっこしい。


ペイントパークは標準アプリではない

パソコンにはペイントツールは標準で入っている。スマホでも入っているのが普通。

パソコンの場合は、多機能、高度編集が出来る形で専用アプリケーションも売っているし、スマホだとよりデコレーションに特化した形のダウンロードアプリもある。

ペイントツールのニーズというのは結構高いものだ。

そんな中、このペイントパークは「ダウンロードアプリ」だった。

標準アプリではなく。

欲しい人だけが入れるアプリ。

みんなといっしょや、Twitterなどのアプリと同じ。

この為、標準アプリだと出来ることが出来なくなったのではないか?と推測できる。

逆に言えば、標準アプリなら少し違ったんだろうな?と、思う。

そして、さらに問題がある。


アプリではあるがゲーム側で動作

ペイントパークを起動して、最初に驚いたのは機能でもなんでもなく警告ダイアログだった。

「みんなといっしょを終了します」

と。

これが出るという事は、「ペイントパークはゲーム側領域での動作」という事になる。

確かに、ペイントパークはネットワークに対応していて6人まで同時に遊べるなどの機能があったりするし、プログラムのサイズはともかくとして、セーブ領域は他のどのアプリ(みんなといっしょは除く)よりも多く取られている。

かなりリソースを使うアプリケーションなんだろう。いろいろな。

だが、この為におかしなことが起こる。

「ゲームのスクリーンショットを撮り、その画像にコメントを入れようと思うと、ゲームを終了しないと出来ない」

という。

これじゃ、ゲームのスクリーンショットを撮って気軽にコメントを入れてアップするという事、出来ないよね。

そういう使い方、推奨してなかった?


まとめ

ペイントパークはダウンロードアプリであり、標準アプリにはならなかった。

これ、自分にとっては非常に残念である。

というか、やれることを狙って作ってみたら、使いたいと思う人が限られる形になってしまい、普通に使えないものになったという感じ。

例えるなら、「乗ってて楽しい車」を目指してコンセプトカーを発表したら、モーターショーでは話題になったけど、実際に商品化してみたら買う人はほんの一部だったというか。そういう感じの残念感。なんの車のことを言っているのかとかそういうことは置いておいて。

個人的には「標準アプリとしてのペイント」がまずあり、これとは別にこのアプリ(ペイントパーク)があるならOKなんだけどな~と思う。

本来、ペイントツールというのはよほどの人でなければあまり積極的には使わない。だが、ないと困るものでもあり、あると滅多に使わないけど役立つものの一つである。

いうなれば、コンビニに売れ筋ではないけれども必ず置いておかなければならないロウソクとか下着みたいなもので、ないことが不満に繋がるものだ。だからといって、あることで満足感を得られるものか?というと、それが難しい話。

ここにエンターテイメントとして「あることで満足感を得られるもの」にしようとしたのは判るし、評価も出来るんだけど、だとしても「広がりが薄い」のだ。

正直に言うと、「使いづらいよね、これ」。

ペイントツール、画像にちょっと文字やマークを足したいだけなのに、ゲームを終了しないと出来ないとかそういうの不便以外の何者でもない。Vitaのブラウザも、ゲームを終了しないとダメという点で不評なのに、こっちもそれかよ!

という。

当初考えていた利用イメージと違っていて、なんとなく困惑している。

もっと気軽に使えるものにならなかったのかな?これは。いや、ホント。

こういう所、Vitaの各アプリのコンセプトデザインが全体的に整理できていないと思う。

今のところ、「無いよりはマシ」程度のものではなく、自分が求めていた利用イメージとの乖離が激しすぎて、正直困惑している。

作り手の「遊んでもらいたい」という気持ちは判らなくないが、ホントウに「利用者側の利用をイメージして作ったんだろうか?」という所が少し気になる。

ペイントパーク自体が悪いのではないけど。コレ自体は結構おもしろいツールではある。

自分の妄想が強すぎたのだとは思うけど、今後自分がこれを使うことを想定すると、(なんでこんなに手間がかかるんだろうという)「コレじゃない感」が常に付きまといそうで、正直ガッカリしている。