パッチとアップデートと私。
今後もアプリ追加の予定もある中、結構頻繁にアップデートが続いているVita。
不具合の対応だったり、機能拡張だったりと、事情はそれぞれ様々だが、これ自体は、面倒だと言う気持ちがある反面、どちらかと言えば個人的には楽しんでいるので、わりと問題は無い。
だけど、一方で「バージョンアップしているのにゲームが出来ない」とかいう不具合と言うか、認識の齟齬というか、平たく言えば「誤解」があったりするので、ゲーム自体が多様化していく中、この辺りはちゃんとハッキリと理解しておいた方がいいよな~という話。
Vitaのアップデートは4種類
知っている人にとっては当たり前の話なんだけど、Vitaに関係する「アップデートは4種類」ある。知らない人は、そうなんだ~と理解した方がいい感じ。
なにそれ。なんでそんなに多いの?複雑なの?Vitaって難しいの?
という質問については、Vitaが複雑なんじゃなくて、昨今はパソコンもスマホも基本的には同じ話なので、Vitaだけが特別と言う話ではないですよ?と。そう、スマホとかと同じ。
で、その4種類と言うのは簡単に言えば「更新対象」という話になる。
アップデート4種類のタイプ分け
- Vita本体(システムソフトウェア バージョンアップ)
本体機能の更新や、セキュリティー向上などを目的として実施される。Vitaの場合は、基本ソフトウェアのアプリもこの内容に含まれる。本体側メモリに記録、更新される。更新中にバッテリー切れなどで電源落ちしたりすると、正しく起動しなくなる可能性がある。更新は「設定画面」から行なう。システムソフトウェアではなく「ファームウェア」と呼ぶ人もいる。
- ゲーム・アプリ(パッチ/アップデート)
ゲームやアプリのプログラムの不具合修正や機能拡張など。不具合修正の場合はパッチ、機能拡張の場合はアップデートと呼ばれることが多いが、仕組み上は同じ。更新は各ゲーム・アプリの「LiveArea」から行なう。画面上側にある「オレンジ色の↓矢印」が目印。オンライン対応のゲームの場合は、接続時に告知されることもあるが、オフラインのゲームの場合も含め「LiveAreaの更新により通知」される場合が多い。通知が遅いこともあるので、その場合は画面上部の「更新ボタン(回る矢印)」を押すことで手動でチェックできる。
- PSN(メンテナンス)
- Vitaにて接続されるソニーのサービス、PSNのサーバメンテナンス。ただし、PSNに接続をするゲームやアプリについては遊べなくなる場合が多い。基本的にはゲーム・アプリとは無関係に行なわれることが多いので、Vita側は特に何もする必要はない。とはいえ、「サーバ」側がこのバージョンアップの機能影響を受けることがあるので、メンテナンス中はもちろん、メンテナンス後にゲーム側もアップデートしないと遊べなくなるという事は稀にある。
- サーバ(メンテナンス/アップデート)
- オンライン対応のゲームやアプリが接続する専用サーバのバージョンアップ。ゲームバランスの調整だったり、不具合の解消だったり、機能の追加だったり理由は様々。殆どの場合は、ゲームやアプリの更新も必要になる為、Vita側でもバージョンアップをしないと遊べないことが多い。
この4種類。
なお、カッコ内の用語については解釈や事情により異なることもあるので、あくまでも参考程度。
また、DLCによる更新については上記とは直接関係無いので説明は省略。ただし、DLCの告知は「ゲーム・アプリ」と同じく「LiveArea」で行なわれることが多く、違いが判りづらかったり、新しいDLCに対応する為に、事前にパッチを配布するというケースはあるので無関係ともいい難い。
「遊べなくなった」の原因分析
そんなワケで、上の4種類があることを踏まえながら。
「昨日まで遊んでいたゲームが、突然遊べなくなった!」
という事があると、それはもうドキドキする。いや、ショックが大きいことに違いない。
だが、人間は有事の時ほど落ち着いて対処するべきな話で。まずは落ち着いて。
データが壊れたとか、ゲーム機が壊れたとかいう根本的な問題で無い場合の問題は、意外と慌てた自分の勘違いによる問題だったりすることも少なくない。そして、その原因が先にあげた4つのことが関係していたりすると、自分は何も悪いことして無いのに突然出来なくなるわけで。
だから、まずは落ち着いて考える。原因分析、大事。
ゲームが遊べなくなった!という現象に対する原因は、それこそ様々なので最終的には理解して慣れるしかないんだけど、上記の4つに関しては比較的簡単なのでこの見分け方をしてみるといい。
バージョンアップに起因する「ゲームが遊べない」の判断
現象 | Vita本体 | ゲーム | PSN | サーバ |
---|---|---|---|---|
「システムソフトウェアをアップデートしてください」(*1) | ○ | △ | - | - |
アドホック通信で対戦不可 | ○ | ○ | - | - |
LiveAreaにオレンジアイコン表示 | - | ○ | - | △ |
オンライン中にネットワークエラー。以後継続 | - | - | ○ | △ |
オンライン中にネットワークエラー。再起動復帰 | △ | 不具合 | - | - |
「現在、PlayStation Networkはメンテナンス中です」 | - | - | ○ | - |
「このサービスはメンテナンス中です」 | - | - | △ | ○ |
「ただいまサーバメンテナンス中です」 | - | - | △ | ○ |
その他の「ネットワークエラー」(*2) | △ | - | - | - |
- ○: 可能性が高い、△:可能性あり、-:可能性なし(低い)
- *1: みんなといっしょのデータが壊れたとき、このメッセージが延々で続けて続行不可能になった事がある
- *2: 自宅の無線LANなどの状態にもよるため、要因は様々
最後の「その他のネットワークエラー」については、3G回線や無線LANなどの通信は、設定によっては一定時間の無通信で切断されたりすることがある為、比較的頻繁に出ることがある。
これについては、自分の体験を次の段落でネタにしたい。
その他のネットワークエラー
本来はVitaに限る話ではないんだけど、Vitaを使っていて「自分の環境で起こったネットワークエラーの事例」を書いてみることにする。
場合によっては、「あー。それ、同じかも」という人がいるかもしれない。解決方法については、各自の環境や事情により異なるので、一概に言えないため、参考にはならないかもしれないけど。
Vita起動直後のネットワークエラー
自分は無線LANルータを買い換えた。前の無線LANルータは、古かったのと頻繁に切断されてリセットしないと復帰しないという不具合が多発していたため、新しいのに買い換えたのだ。
その問題は解消してオンラインゲームも切断なく長時間楽しめるようになったのだが、別の問題が起きはじめた。
「Vita起動直後にネットワークエラーが出る」
様になったのだ。結論から言うと、新しい無線LANルータとの接続に時間がかかるため、Vitaで利用している各アプリが想定している時間以内に解決しないため、ネットワークエラーになっているのだ。
解決方法は2種類。もう一度、リトライ出来る時はリトライ。出来ないときは、別のアプリ(より気の長いリトライできるアプリなど)で一旦接続して、もう一度やる。の2種類だ。
これについては、「長時間安定して遊べる方が重要」なので、起動直後については割と諦めてる。それほど重要でもないし。
ただし、この影響かスタンバイ中の "near" 取得頻度は下がった。
こういう所にも影響があったりする。
twitterやLiveAreaの書き込み不可エラー
「TwitterやLiveAreaのアクティビティー欄にメッセージを入れようとしたら、ネットワークエラーになった」
とかいう事もある。
これは、省電力や様々な事情、設定などにより「一定時間無通信の時は一旦切断される」という事情があるから。
その入力でモタモタしていたら、結果的に切断されてネットワークエラーになったりするという事。モタモタしている方が悪いというのも心外ではあるんだけど、実際そうなんだから困ったもので。
Twitterは再書き込みが出来るから未だいいが、LiveAreaのアクティビティーはエラーででクリアされてしまうので、少々ガッカリ感がある。
電子レンジによる影響
無線LANを買い換えた後の話。何気なく家に帰ってコンビニで買ってきたお弁当を温めはじめ、いざVitaを立ち上げたんだけど、なかなか繋がらない。
上に書いた「起動直後の問題かな?」と思ったんだけど、それでもいつもより長い。なかなか繋がらない。
すると、台所で電子レンジがピーッ!と音が鳴り、それと同時にネットワークのマークが正常に機能し始めた。
以前から、影響はあると聞いていたけど、ここまでハッキリと影響を感じたのはこの時が初めてだった。なお、これ以降も注意はしているけど、ここまで具体的に繋がらなかったのはこの時だけ。でも、環境によっては影響を受けている人も結構いるんだろうな、と思う。
自分の家の場合はもちろん、隣の家の可能性も否定できない話で。
スタンバイ復帰直後のエラー
ゲームによっては大丈夫だったんだけど、これは「ラグナロクオデッセイ」で経験したときの話。
オンライン対応になって、うれしくてつなげてみて「すげーっ!部屋検索できる!」と喜んだのも束の間。ゲームを起動したままスタンバイに移行し、もう一度戻って再度部屋を検索しようとしたらもう繋がらなくなっていた。
ネットワークエラー。アプリケーションエラーだったかも。
結局、ゲーム自体を一旦終了して上げなおした所、特に環境を変えたわけでもなく普通に繋がったので、スタンバイになってしまったことで、何らかの整合性が取れなくなってエラーになっていたものと思われる。
それ以降は、みんなといっしょを平行してやっていることもある手前、基本的に毎回起動しなおしているので、特に問題は起きていないんだけど、スタンバイ直後もエラーになりやすいっぽい。
無線LANがDHCPに対応していて、IPアドレスを振り直すことがある場合にもゲームのつくりによっては、影響があったりするのかもしれない。(今は、Vitaだけは固定IPに変更している)
まとめ(アップデートの日常と非日常)
話が突然変わるが、先日のこと。実家の母親から電話があった。
「なんか写真立てが壊れたみたい。画面が真っ黒で変な文字が出てる」
と。(画像は直接関係無い)
詳しく話を聞いて画面に表示されているメッセージを読んでもらうと、私が気まぐれで買って実家に置いてきたデジタルフォトフレームのファームウェアのバージョンが上がっていたらしく、その自動更新通知として画面にメッセージが出ていただけだった。
まぁ、知らないと怖いよね。これね。昔はそんなのなかったし。
画面真っ黒なら壊れたと思うよね。メッセージも意味不明だろうし。
で、だ。
話を戻すと、前段に書いた通りに様々なバージョンアップがあるVitaでは、こういう事は割とよくある。
というか、Vitaに限らず昨今の家庭用機器では意外とあったりする事実。その最もたる例がスマホで、Vitaなんて比較にならないぐらい頻繁にアプリのアップデートは行なわれている。
家電の中でもAVと呼ばれる機器、例えばHDDレコーダーや、地デジのTVなども、最初にすることはLANケーブルに接続してファームウェアの更新だったりするし、それが手順に普通に書いてあったりする。LANケーブルが別売りではなく付属していると言う例もある時代。
さすがに同じ家電といっても冷蔵庫や洗濯機はアップデートがあるという話は無いが、昨今では炊飯器や電子レンジなども直接繋ぐではないにしろ、レシピ情報の更新、アップデートなどには対応していたりする。
少し前までアップデートは「非日常」だったのに、今は「日常」になりつつある。
だから、これはもう最終的には慣れるしかない。
と、思う。
なお、実家の母親は電話対応でのアップデートが済んだ後にこう聞いてきた。
「また同じ画面が出たらどうすればいいの?故障かとおもってビックリしちゃったんだけど」
だから、こう答えてある。
「また電話して来ればいいと思うよ。今日みたいに言ってくれれば判ると思うから」
実家の例については、電話するきっかけと言うか。ある意味親孝行だと思っているからそれでいいと思っている。
聞いていい先が無いと、こういうのは不安になるよね。便利なんだけど、難しい問題だ。