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Vitaの「アカウント管理」

Vitaを一人で使っている分には特に問題にならないんだけど、家族や友達と遊ぼうと思うと、実は意外とネックになるのがこの「アカウント管理」。

この辺りの問題点というか良く判らない点をまとめてみたいと思う。

なお、「正確に検証した結果」ではないので注意。本来ならVitaを2台買って確認してからの方が良いんだろうけど、さすがに個人で2台を持つ理由もそうそう無いので。特にメリットがあるワケで無し。

追記(2013/12/25)
VitaTVについては本記事内にも一部補記を行っているが、Vitaとアカウントは基本的に同じ扱いなので、同じアカウントにした場合のメリットもあるし、注意(デメリットとはいわない)もある。VitaTVについては様相がずいぶん違うので、この違いについては別記事で。誘導。
VitaTVとVitaの違いのあれとかこれ (2013/11/15)

VitaってPSNアカウントが必要なの?

PS Vitaの基本知識。よほどマニアックな使い方を想定している人でもなければ、

PS Vitaで遊ぶのには "PSNアカウント" は必要ですか?
基本的には必要です。なくても一部の機能は使えますが、使えない機能が沢山あります。ゲームのダウンロードなどの場合にも必要となります。

という話がある。

これを読んで、「あれ?メモリカードを使わないVitaカードのゲームを買って遊ぶならPSNアカウントはいらないの?」となるが、どうやら確かにその通りらしい。自分は試してないけど。

ただし、トロフィー機能やPSNサービスを使うゲームの場合はVitaカード型でもやはり必要だし、パッチも当てられなければ、DLCも使えないという、いろんな意味において今後のことを考えて持っていた方がいい。むしろ、無しを貫く方が難しいと思う。うん。


Vitaのアカウント管理

常識的な話として、別売りにもかかわらずほぼ無条件に「メモリカード」は「必須」である。ただ、メモリカードは無くても "PSNアカウント" の登録は出来る。

このVitaのアカウント管理をメモリのタイプごとにまとめると、

Vita本体メモリ
  • VitaのPSNアカウントは「本体」に記録される
  • VitaのPSNアカウントの変更は「本体の初期化」が必要
  • PSNアカウントが異なるユーザの利用をする場合は、都度初期化が必要
  • 未同期のトロフィー情報などは初期化時に破棄される
メモリカード(内蔵メモリカードも同様)
  • 「メモリカード」には本体メモリのPSNアカウントがコピーされる
  • コピーはメモリカードの初回利用時に自動的に行なわれる
  • メモリカードは、アカウント設定がされていなくても利用する事は出来る
    • 未設定時、設定済みVitaにて利用すると自動的にコピーされる
  • メモリカードは、「本体と同一アカウント設定」でなければ利用できない
  • メモリカードに一度設定されたアカウントは変更できない
  • メモリカードの初期化によりアカウントは変更できるが、全データが消える
  • 別のVitaでもPSNアカウントが同じであればメモリカードは利用できる
Vitaカード(パッケージ版のカートリッジ)
  • 「Vitaカード」には本体メモリのPSNアカウントがコピーされる
  • コピーはVitaカードの初回利用時に自動的に行なわれる
  • Vitaカードは、アカウント設定がされていなくても利用する事は出来る
    • 未設定時、設定済みVitaにて利用すると自動的にコピーされる
  • Vitaカードは、「本体と同一アカウント」でなくても利用できる
    • ただしトロフィーやPSNの各サービスは利用できない
  • Vitaカードに設定されたアカウントは変更できない
  • Vitaカードの初期化によりアカウントは変更できるが、「セーブデータ」も消える
  • 別のVitaでもPSNアカウントが同じであればVitaカードは利用できる

となっているらしい。

重要なポイントは太字と赤字で記載。

表形式みたいにまとめたいんだけど、どうもうまくまとまらないのでこんな感じで。

Vitaの初期化をした場合や、故障した場合、買い換えや買い増しした場合も同じアカウントを設定すれば当然メモリカードもVitaカードもそのまま使える。


1つのVitaを家族で使えるの?

PSNアカウントが共通(1つ)なら当然使えますが、アカウントが別なら基本的には無理。本来、アカウントは「個人」で持つものだし。

都度、本体のPSNアカウントを初期化し、メモリカードを入れ替えることで複数アカウントでの運用も出来なくはないですが、正直現実的ではないですね。

家族でトロフィー取得を競いたい!や、オンラインで一緒に遊びたい!とか、アクティビティーは個別に管理したい・・・というのであれば、当然PSNアカウントは別々になる為、Vitaは個人単位(PSNアカウント単位)で複数台購入する必要がある・・・と言える。

なお、ゲームのダウンロードも「アカウント単位」となる為、家族で1つのゲームを共有したい!という時にアカウントが別だとダウンロード版は割高になる・・・と知っておいた方がいいかも知れない。Vitaカードであれば1枚を交互に使えば利用できるけれど、当然同時には遊べない。

もっとも、一緒に対戦とか協力プレイしたい!という場合は言わずもがなで、Vitaカード版であっても物理的に2つ以上必要になるワケだから、結局のところそこは同じだけど。

○ 補足 ○
  • 同一PSNアカウントでVita本体は 2つまで 3つまで機器認証登録ができるので、2台まで 3つまでならダウンロード版1回の購入で利用できる。メモリカードも共通に利用は出来る。(2013/12/10より機器認証登録の台数が「2台⇒3台」に変更になりました)
  • アドホック通信であれば、同一PSNアカウントでも通信による協力プレイが出来るが、PSNの認証を使うオンラインプレイ(インターネット対戦とかインフラストラクチャモードなどと呼ばれる)の場合は、同一アカウントだと後から認証した端末側しかプレイすることは出来ない(同時プレイは出来ない)
  • VitaTVについても同様となる為、同じアカウントで設定されたVitaTVを使いながら手元のVitaで何かするとか、同時にオンライン対戦のサインインをするという使い方は出来ない。(2013/11/11追記)
  • 逆に言えば、自分のアカウントを設定したVitaTVを家族が起動して使い始めた場合、オンラインプレイ中の自分のVita側がサインアウトされる事故も起きるので注意が必要という話にもなる。(2013/11/11追記)

1つのゲームを友達(家族)と使えるの?

前述の続き。もし、友達に「ゲームを貸したい!」と思うのであれば、ダウンロード版ではなく「Vitaカード版」を利用するという形になる。

ただし、セーブデータはどうなるかというと、上でまとめた通りとなり、

  • メモリカード側にセーブデータを保存している場合は共有は不可
  • Vitaカード側にセーブデータを保存している場合は共有可
  • ただし、プレイ結果のトロフィーは反映されない

となっている。

「俺、このゲームクリアしたから最強データで遊べるぜ!」

という感じで友達に自慢げに貸そうとしても、ゲームのタイトルによっては出来なかったりするので注意。

あと、「俺、このトロフィー取るの無理だから代わりにとってくんない?」というのも出来ない。

メモリーカードにセーブデータを保存するゲームの場合は、Vitaカード側のPSNアカウントを初期化すれば、借りたゲームで(最初からでは在るが)遊ぶことは出来るものの、Vitaカードに保存するタイプの場合は、同じ手段でPSNアカウントを初期化すると、友達のセーブデータごと消してしまう事になる。これも注意が必要だ。

また、PSNアカウントを持っていないからVitaに設定しないまま遊んでいて、何気なく友達(PSNアカウント設定済みのVita)に貸すと、自動的にアカウントが記録されてしまうため、その後自分が利用できなくなるという問題もある。

結構おっかない、かも。


サブアカウントとマスターアカウント

PSNのアカウントには2種類ある。「マスターアカウント」と「サブアカウント」だ。

文字通り、サブアカウントはマスターアカウントに紐付くアカウントで、マスターと異なりいろいろと制限がある。基本的には年齢や課金、利用可能コンテンツに関する制限だ。保護者がマスターアカウント、子供がサブアカウントという位置付け。一人で複数持つという話でもない。

当然、この制限はPSNの管理上の制限であり、Vita上ではマスターアカウントであろうがサブアカウントであろうが同じ。

したがって、サブアカウントの機器(メモリカードやVitaカード)がマスターアカウントで利用可能か?というと、そんな事は無い。逆もまたしかり。それぞれ全く別々のアカウントとして認識されてしまう。過去にダウンロード版やDLCとして購入したものはもちろん、セーブデータも含め、アカウント、サブアカウントを変更するとそれらは一切引き継がれない。その方法もない。*1 *2 *3

サブアカウントとマスターアカウントについては、ここに書いてある。

追記(2015/2/19)
話題としては少し前になりますが、PSNのサービスで「サブアカウント」を「マスターアカウント」に変更(昇格)させる事が出来るようになりました。詳しくは、2015/2/13に発表された公式サイトのニュースリリースで。
“PlayStation Network”/Sony Entertainment Networkで サブアカウントをご利用の皆様ならびに保護者の皆様へ

まとめ

結論を言えば、いろんな面倒や事故を防ぐ為にも「VitaにはPSNアカウントは必要」と言える。

家族で1つのアカウント、1台のVitaを共有すること自体は特に問題は無いが、台数については現在2台まで3台までとなっているので、親子全員で一緒にプレイ!となると、ちょっと少ない。なので、基本的にはPSNアカウントは個人個人で取ることになると思う。

追記(2013/12/25)
2013/12/10に行われたPSNメンテナンス以降、1つのアカウントで利用できる携帯ゲーム機の機器認証台数が「2台⇒3台」に変更されました。Vita/VitaTV/PSPが対象。PS3やPS4はこの台数と別枠になるので注意。

一人で遊ぶ分にはダウンロード版でもVitaカード版でもゲーム自体はどちらでもいいよ~という感じだが、貸し借りをしたいと考えるならば、当然ダウンロード版は無理。これはアカウントに完全に紐付いてしまっているので、メモリカードを貸す使い方は出来ない。

ならば、Vitaカード版で!となるんだけど、セーブデータの方式の違いによりやはりいろいろ問題がある。楽しむという点では別に困らない気もするんだけど「今までとなんか違う」という感じはあると思う。

そういう所は良い点もあるし、面倒な点(あえて悪いとは言わない)が沢山あるので、ちゃんと理解しておいた方が良いような気がする。*4

それを考えるのも面倒ではあるけど。

*1:メールアドレスを登録する関係から、マスターアカウントは普段は使わず、別のメールアドレスで取得したサブアカウントで運用し、何かあったらサブアカウントを変更(消す)なんて運用を考えている人もいるかも知れないが、「それをする度にすべてのデータは初期化される」と理解する必要がある。安易なアカウント管理は結果的に自分が困ることになる。

*2:なお、VitaとVitaTVを同じアカウントに設定しておいた場合、自分が使用していなくてもVitaおよびVitaTVのスタンバイ状態での定期的な通信によるPSNサインインに伴い、自分が使用中のVita/VitaTVが自動的にサインアウトされることがあるので要注意。一部のオンラインサービスは、サービス利用中にサインイン状況を確認しているため、サインアウトされるとサービスが中断されることもある。

*3:補足だけど、同一アカウントでダウンロード版を購入した場合、アドホック通信なら通信対戦などが可能だが、PSN認証を必要とするオンライン通信対戦などの場合は、同時に利用することは出来ない。これはVitaでもVitaTVでも同じ。

*4:余談だけど、PS3とVitaでアカウントを分けた方がいいのか?という話は今後の事を考えても「分ける意味が無い」ので同じにする事を推奨する。アカウント名は変更できないので、PS3で以前とったアカウントが気に入らないとかいう理由で新規にとったり、同じだとなんかイヤという理由がある場合は別にしても良いが、その場合は「クロスセーブ」でPS3/Vita間の連携はもちろん、海外では浸透が始まっている「クロスバイ」や、将来的なPS4との連携、クラウドなどの展開を考えると「変えたら出来なくなることが多い事」を理解し、分けることは諦めた方がいいと思う。