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Vitaの招待状とグループの今後

仕事が忙しくてあまり更新は出来ていないワケですが、そういう時でも手軽に遊べる携帯ゲーム機というのは冗談もあおりも抜きで本当に便利ですね。まぁ、ゲームで遊ぶ気力が僅かほどもない日もないことはないから限界はあるにしても。


そんなワケで新規ゲームはあまり遊んでいないんだけど、最近気になっていることがある。

「招待状」

という存在。

あれ?そんな機能あったっけ?と知らない人も多いかもなんだけど、「グループメッセージング」(以下面倒なのでグループと表記)」という標準アプリに最初からついている機能。

そして、最近になってこれを利用しているゲームが増えてきているんだけど、ゲームメーカーごとに実装状況がマチマチですごくモヤモヤするというか。

そんなワケで、この招待状という概念とこれを使っている「グループ」について考えてみる。


招待状ってなに?

いまさら言うまでもなく、Vitaには「オンラインで遊べるゲーム」がたくさん存在する。オンライン専用のゲームもある。

もともとネットワーク依存型とでも言いたくなる程にオンラインに傾倒しているゲーム機であるVitaは、オンラインで遊べるゲームが多く、中でも「一緒にプレイする」というタイトルがワリと多い。

別に一緒にプレイしなくても、ソーシャルネットワークゲームみたいなタイトル(Vitaだと「みんなといっしょ」が例だけど)なんかの場合は、「相手の都合も自分の都合も関係無い!」のでお構いなしだけど一緒に遊ぶゲームの場合はそうは行かない。

もちろん、事前にメールや電話で「○○さん、○時から一緒に遊びましょう!」なんてするのも普通だけど、Vitaには「○○さん、今から一緒に遊びましょう!」がゲーム上から出来る機能がある。

それが「招待状」である。


グループの制限

「グループ」(正式名称は"グループメッセージング")は、メールなどではなく、非リアルタイムチャットのようなもの。前段の「招待状」はこの「グループ」を使って行われる。

アプリとしては、Vita発売当初から存在する標準アプリで、通常はフレンド登録した相手(一人または複数人にまとめて)にメッセージを送る機能。


Vitaの発売当初から招待状を送ることはできたんだけど、そもそもゲーム側が対応していなかったので殆ど機能していなかった模様。

なので、未だにこのグループ自体を使ったことが無いという人も多いかも。


とはいえ、先月配信が開始されたトレジャーパークについては、このグループを使ってパネルデータを送っており、これで存在を知った人も少なくはないかもしれない。もともとゲーム内のアイテムや写真/スクショなどもこれで送ることが出来、相手がそのゲームやスクショのゲームを持っていない場合はPS Storeへの誘導も出来たりした。


で、このグループ。以前から問題点がいくつかあって、

グループメッセージングの問題点
  • 基本的に非リアルタイムテキストチャット
    • Vitaの場合は自動更新時間で設定。30分とか
  • 表示はPSNアカウントのグループ単位
    • 同一ユーザ/同一グループの場合は1つにまとめられる
  • 最大200メッセージの表示
    • 表示の古いメッセージは履歴から消える
    • チャットもアイテム送信も招待状も1メッセージとしてカウント
    • 招待状の有効期限が切れても消える訳ではない(履歴として残る)
  • PS3にも届くが、この場合は「メール」として届く
    • PS3側はリアルタイムに届き、Vita側より優先的に表示される
  • Vita上の吹き出しでは中身の区別が殆ど付かない
    • 誰からなのかとかどういう内容なのかとか
    • ゲームの招待状の場合もゲームの種類が判らない

となっている。PS3との連携は邪魔という人もいるが、Vita側が非リアルタイムなので便利という人もいる。

とにかく、招待状は便利なのだが、使う側が結構理解していないとうまく扱えないのだ。


招待状を使うとどういう動きになるの?

「招待状」には(詳しくは知らないけど)「ゲームのタイトル」と「招待した側の情報」と「招待時間」(有効時間)が記録されている(と思われる)。

そして、「招待状とはゲームのオンライン部屋までの起動ショートカットである」と考えれば理解しやすい。

具体的に流れを書いてみよう。

招待状を送るときに、相手のフレンドがオンラインかどうかはあまり関係無い。フレンド登録してあれば誰にでも送れる。フレンドがアクティビティーを公開していれば、確認して誘うことも出来るが、公開していなければ闇雲に送るしかない。別にゲームが一致してなくても送っていい。

送る側がゲームの画面で部屋を作成し、「招待状」をフレンドに向けて送る。

すると、その招待状が「グループ」として相手に届き、相手がVitaを起動中なら(かつ更新間隔のタイミングで)画面の右上に吹き出しが出る。

「招待状が届きました」

届いた側はPSボタンでホーム画面に戻り、右上の確認ボタンでグループを立ち上げ、届いたメッセージの中から招待状を探す。

その招待状を開くと「このゲームに参加する」というボタンが表示されるので、それを押す。

すると、送った側のゲームと同じものが起動(別のゲームを立ち上げている場合は終了確認が表示される)して、ロード画面などを経て、招待状のある部屋に自動的に入室できる。既にゲームが起動している場合は、ロード画面などはすっ飛ばされて入室する。

という。

また、招待状の部屋が既に満室ならその旨表示されて入室できないが、その部屋が閉じられていない限りは、部屋が開けば何度でも招待状からの入室のトライは出来る。招待状は有効期限内なら(部屋が存在する限りは)有効なので、招待される側はいちいち部屋を検索する必要は無い。事前のフレンド登録さえしてあればよい。


結構便利な機能だ

タイトル別招待状実装有無の現状

以下、自分が確認したタイトルで実装の有無をまとめてみる。ほんの一部だけど。

  1. 招待状の有無 (○:あり、×:なし)
  2. 部屋検索の有無(○:あり、△:制限あり、×:なし)
  3. フレンド縛り (○:あり、△:制限あり、×:なし)
  4. ロビーの有無 (○:あり、×:なし)

ラグナロクオデッセイ

ラグナロクオデッセイ
  1. 招待状の有無 (×:なし)
  2. 部屋検索の有無(○:あり)
  3. フレンド縛り (○:あり)
  4. ロビーの有無 (×:なし)

ラグナロクオデッセイの場合、後からオンラインに対応したという昨今でもかなり珍しいタイプの大型アップデートを行ったゲームとして一時期話題になった。

ゲームとしてはアクションRPGで、まず「部屋」をつくり、そこに最大4人が入室できた。

部屋は部屋名などの細かい条件で検索することが出来、フレンドでの条件も指定できたし、パスワードも設定できた。

その代わり、「招待状」の機能はなかった。

発売された時期がまだ今年の初めの頃だったと言うこともあるのかも知れないが、招待状の機能がないのでフレンド同士で遊ぶのにもいちいち部屋検索が必要だった。

ただし、PSNフレンド以外入室不可という制限も部屋自体にかけられたので、特に問題があるという感じでもなかった。

ピコットナイト

ピコットナイト
  1. 招待状の有無 (○:あり)
  2. 部屋検索の有無(△:制限あり)
  3. フレンド縛り (△:制限あり)
  4. ロビーの有無 (×:なし)

先月リリースされたピコットナイトには「招待状」の機能がある。

ただし、連戦部屋という概念がなく、プレイヤーがクエストに参加する度に単独部屋的なものが作成され、クリアするたびに全員解散となるという仕様。

この為、フレンド同士で連戦というのが基本的に出来ない。するのがとても大変だった。基本的にランダムマッチングなので、そのままでは再度部屋を建ててもフレンドが来ると限らない。なので、「以前遊んだ人」からフレンドを選んで招待状を送るという形で連戦をする形になる。出来る事は出来るが、事実上不可に近い。

沢山のフレンド(ゲーム上はココロイド)と交流するのが目的という所があるので、仲間内だけでこじんまりとやるという感じではないデザインなのだろう。

PSNフレンドのみに縛るということも(事実上面倒で)できず、これはいろいろ不便だなと感じた。

地球防衛軍3ポータブル

地球防衛軍3ポータブル
  1. 招待状の有無 (○:あり)
  2. 部屋検索の有無(○:あり)
  3. フレンド縛り (×:なし)
  4. ロビーの有無 (×:なし)

先月発売された地球防衛軍3ポータブルにも「招待状」はある。

そして部屋の概念があるので、フレンドを気軽に誘えるという利点がある。

ただし、フレンド縛りの機能がないので、フレンドが招待状を受け取って慌ててゲームを起動しても、部屋が既にフレンド以外の人で満室(部屋主がキックすればいい話でもあるけど)になっていることも多い。

また、部屋検索がえらい大雑把で、検索結果で一度に表示される部屋数がかなり少ないので、入りたい部屋がなかなか見つからないという問題点もある。

検索条件にフレンド限定(固定文)と以外を指定できるだけでもだいぶ楽になるんだけどな~という感じ。

トレジャーパーク

トレジャーパーク
  1. 招待状の有無 (×:なし)
  2. 部屋検索の有無(×:なし)
  3. フレンド縛り (△:制限あり)
  4. ロビーの有無 (×:なし)

リアルタイムではないオンラインゲームでも、「グループ」は使われている。

招待状という形ではないし、ロビーなども特にないけどデータを送るときに使うことが出来る。

トレジャーパークの場合、これを結構うまく利用していて(ただし、これを利用しているためにトレジャーパークを起動したりゲームで遊んでいるときにかなり頻繁に「しばらくお待ちください」が表示されるというのはUI上の問題でもあるけど)フレンド同士で「挑戦状」と「結果」を送りあえるようにしている。

これは割と良い機能だとおもっている。

また、挑戦結果に感想などのコメントを「グループ」から入れて送ることも出来るし、そこからコミュニケーションが生まれることもある。

ただ、現在はグループのメッセージが到着した時に「挑戦状」なのか「コメント」なのかが区別が付かないので、コメントはグループで送らずにアクティビティーに書いているというのが自分的な主流。

この辺り、「招待状」みたいに区別が付けばワリともっと気軽に使えるとおもうんだけどな?

たぶん、「挑戦状に自分のコメントを入れて送りたい!」とか「結果に感想をコメントして送りたい!」とおもった人はかなりの数に上るだろう。うん。


まとめ(グループと招待状の今後)

「フレンドをゲームに誘い共に遊ぶ」という意味で、「グループ」は3つの役割を果たす。

グループの役割
  1. 事前にテキストチャットとして日にちや時間を確認しておく(待ち合わせ)
  2. ゲーム内で受け入れの準備(部屋)が出来たことを示す(招待状)
  3. 部屋解散後にテキストチャットとして感想を送る(お礼や挨拶)

学校や会社の友人・知人はもちろん、電話番号やメールアドレス、SkypeIDなどを知り合っている人同士なら、真ん中の「招待状」だけで十分かも知れないが、それすら知らない人もいるし、そういう人とスマートに遊ぶ為の仕組みとしてあるのが「グループ」なんだろうと思う。


また、対応しているゲームは少ないものの、グループでゲームからアイテムなどのデータを送ることも出来るので、今後お礼などで手に入れたアイテムや自分が作ったエディットデータなどを送りあったりすることも出来るだろう。*1

自分は持っていないので確認していないが、「みんなのゴルフ6」だと招待状はないらしい。あっても良さそうだが、それはたぶん「ロビー」があるからなんだろうと思う。段落上部に書いた3つの役割は、基本的にロビーで出来てしまうのだから。


だが、理想論でいえば「招待状」という折角の機能。

もっと有効に使えればいいのに!と、思う。


ロビーではない、非リアルタイムだからこそ出来ることとか関係っていうのもあると思うから。

理想は招待状の機能があり、部屋が分かれていて、フレンド限定などの検索機能も豊富なシステムだ。


当然、大は小をかねる的な意味でロビーの有無はある方が望ましいが、近い内に対応する予定もあるらしいPS3を利用したアドパが使えるようになれば、そもそもロビーということ自体あえてゲームメーカー側が用意する必要はない。(その場合はゲーム側はアドホック接続になるので部屋検索とかのメニューは使えなくなるので、PS3側で行うことになるだろうし)


グループがもっと使いやすいものになれば。

「招待状」はもっと機能してくると思う。

今は、招待状を送るのにもちょっと躊躇する。

そういうのがもう少しなくなれば、もっと身近に、頻繁に招待状がやり取りされるようになるんだろうな?

と、思う。だって便利だもの。わりと。きっと。

*1:nearでもアイテム交換が出来ると思うかもしれないが、nearの場合は基本的に「置いたので勝手に取っていいよ」というスタンスであり、グループの場合は「送ったのでぜひ受け取ってね」というより能動的なイメージがある。