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PlayStation Plusへの対応とバックアップ

以前、関連する話として書いたりまとめたりしていたんだけど、昨日の発表でより具体的になったので、改めてまとめて書いてみることにする。過去の記事については、関連記事の方で。

PlayStation Plus って何?

PlayStation Plus (プレイステーションプラス)

おトク!便利!もりだくさん!ゲームライフを楽しくするサービス

詳しくはまぁ、公式サイトを見るのが一番間違いがないワケですが、それでもとりあえず簡単にまとめると

システムサービス
  • セーブデータお預かり ⇒ オンラインストレージ(バックアップ)
  • 自動ダウンロード ⇒ アップデート/更新データの自動適用
  • 自動トロフィー同期 ⇒ そのままの意味
コンテンツサービス
  • 定期更新サービス
    • フリープレイ ⇒ 使用制限なしのダウンロード版ゲーム
    • ゲームトライアル ⇒ 使用制限付きのダウンロード版ゲーム
    • ディスカウント ⇒ セール価格のダウンロード版ゲーム
  • 不定期更新サービス
    • 先行体験 ⇒ オンラインゲームなどの優先参加や体験版の先行配信など
    • スペシャル ⇒ アバターやカスタムテーマの配布
利用料金
  • 30日 500円、365日 5000円

だ。

現時点ではPS3を持っていないと意味が全くなかったものと言いきっていい訳なんだけど、今回これが年末を目処にVitaでも利用できるようになりますよ?という話で。

利用料金は未だ発表は無いけど、たぶんPS3とVitaで別と言う事は無くて、一緒何だと思う。合わせて月額500円と言う感じの。だからその利用料金をサービスと照らし合わせてどうとらえるか?という話ですね。うん。


Vitaのセーブデータバックアップの問題点

Vitaを持っていない人にはピンと来なくても、Vitaを持っている人の不満と不安の一つに「セーブデータの保存場所」という話がある。

Vitaのゲームには「Vitaカード版」と「ダウンロード版」があり、Vitaカード版の場合はさらに「Vitaカード内保存」と「メモリカード保存」(要メモリカードと記載される)に分かれ、セーブデータの保存方法だけで3種類も存在するのだ。


ただでさえ大事なセーブデータ。どうやってバックアップを取るか?というのは、ゲームで遊ぶ人にとってはとても重要な問題なのだが、この中で「Vitaカード内保存」については現時点で「セーブデータのバックアップは不可」という事になっている。

ありえなくない?

という声も聞こえそうな話。なので、「Vitaカード版だとセーブデータのバックアップが出来ないからダウンロード版を買う」という人もいる話で。


だが、ダウンロード版にも面倒な話がある。ダウンロード版のセーブデータのバックアップは「ゲーム本体と一緒に行う必要がある」という事になっている。

ありえなくない?

という声が聞こえてくる話。2Gとか3Gもの容量のゲームデータをUSBでPS3やPCにバックアップを取るのは、非常に時間と手間がかかる話だった。気軽にバックアップが出来なかったのだ。(まぁ、PCの場合はそれはそれでゲームのパッチ情報も含めてバックアップ出来るからダウングレードも可能だったというメリットはあったんだけど)


そして、ダウンロード版の場合はセーブデータだけを消したり残したりするという事が出来ない為、ゲームを削除するとセーブデータも一緒に削除されちゃうし、メモリカードの容量が少ないとそれこそゲーム入れ替えを何度もしなくてはいけないことになる。


現時点では、Vitaのセーブデータに関する話は「なんかこうめんどう」という話だったりする。


Vitaで有効なのはセーブデータお預かり

まだ、Vitaで利用できる具体的なサービス内容は発表になってはいないものの、たぶん間違いなくできるであろうと考えているのは「セーブデータお預かり」だ。

なぜならば、このサービスを使えば前段の「なんかこうめんどう」という仕組みが一気に解決してしまうからだ。


言うまでもなく、VitaはOS側でゲームデータ(プログラムなど)とセーブデータをきちんと分けて認識できているワケで、ただその保存場所がVitaカードなのかメモリカードなのかでいろいろと面倒になっているだけの話だ。

なので、Vitaとしては「セーブデータだけ」を読みだすこと、取りだすことは出来るハズ。それがVitaカードだろうがメモリカードだろうがの違いは無く。暗号化されているだろうから、当該ゲーム以外からのセーブデータの書き換えは出来ないだろうけど。もしかすると起動こそしなくてもゲームの何かを介する形で読み書きするのかもだけど。


もし、Vitaで「セーブデータお預かり」が出来るようになるのであれば、現在バックアップ不可能なVitaカード版でも、Vitaカードをスロットにさしておけば、自動的にセーブデータ部分だけをオンラインにバックアップしてくれるようになるだろうし、ダウンロード版も同様にセーブデータ部分だけをバックアップしてくれるだろう。

ゲームのデータが3G近くあろうが、それら全てをバックアップする必要は無く、セーブデータ部分だけを選んでバックアップしてくれるようになる。


当然、ゲームを削除してもオンラインバックアップ側に残っているので、PSStoreから再ダウンロードしたりすればセーブデータを元に戻すことは出来るし、その為にいちいちUSBケーブルをつなぎ直す必要もなくなる。メモリカードの容量が少ないからと言って、Vitaカード版を買っていた人も安心してバックアップが撮れるようになるし、メモリカードが少なくても困るという事は無くなるだろう。(まぁ、メモリカードは大きい方が何かと便利なので余裕があれば出来れば大きい方がいいと思いますが)


なお、先日アップデートによりインポート/エクスポートの機能が実装されたラグナロクオデッセイや、クラウドセーブやトランスファリングとしてゲームタイトル側でセーブデータをオンラインにアップデートする仕組みは全く不要になったのか?というと、それはまた別の話。

メーカー側でセーブデータを管理する事で、ユーザー側はもちろん、メーカー側もメリットはある。その辺りについては、冒頭の「関連記事」の辺りで書いているので興味があればどうぞというか。すでに長文なので締めに入りたいというか。


まとめ

携帯ゲーム機の宿命として「壊しやすい」「失くしやすい」という問題が常に付きまとう。

据え置きのゲーム機であれば、失くすという事は普通は起こらないし、壊れるのも寿命などによるものだろう。ほとんどの場合は。

だが、携帯ゲーム機は違う。何かのはずみでぶつけたり落としたり。誰かが上に座って壊しちゃうこともあるだろうし、鞄に入れていたつもりが鞄ごと失くしてしまう事もあるだろうし。

セーブデータと言うゲームを遊ぶ人にとってとても大事なものが、ゲーム機本体と一緒に常に危険な立場にあるという事になる。

これはもう宿命。

なので、こういうオンラインバックアップというのは、かなり意味を持ってくると思う。とても重要になってくる。

ゲームのデータだけではない。Vitaの場合はカメラで写真も撮れるし、動画も撮影できる。今後配信されるアプリによってはもっといろいろなデータが出て来るかも知れないし、それらも(もし対応するのであれば)自動的にバックアップをしてくれるようになるかも知れない。*1


そうすれば、ゲーム機本体であるVitaはかなり身軽な存在になれる。

それ、大事なことだと思う。

Vitaが壊れても修理に出さなくちゃいけない状態になっても、自分のセーブデータはすぐに元に戻せるという意味で。壊れてから慌てるのではなく、壊れる前に準備しておくという意味でも。


ただ、PlayStation Plusについては、正直「利用料金が高い」と思っている。

補足(2013/12/20)
この記事は2012年8月時点のコメント、個人的な感想であり、この記載「利用料金が高い」については、本記事の主眼としての「バックアップ」に限った話としてである。バックアップの為だけにPlusを使う場合、個人であればともかく、親子で3台、4台と台数が増えたときにその分がそのまま倍増するワケで、そういう目的だけであれば「今でも決して安くは無い」とは思っている。(PCやnasneにバックアップは出来るし)
もっとも、今年(2013年)に入ってからのフリープレイラインナップの改善、特に6月からのPSアーカイブスの対応タイトルの大量投入以降からの継続的な更新内容を考えると、「フリープレイとして考えた場合はめちゃくちゃ安いっていうか「超お得」だといえると思う。

いや、個人的にはクラウドバックアップではなくネットワークバックアップに対応して欲しいと考えている。利用料金がかからない形でのバックアップの形として。いつでもどこでも!という必要は無く、自宅内だけでバックアップが出来ればいいのだから。

具体的にいえば、同一ネットワーク上にあるPCやPS3にWi-Fiで接続(ルータ経由)し、定期的にバックアップを行ったりする仕組み。今のコンテンツ管理アシスタントはUSB経由のみだが、Wi-Fi経由のP2P的な接続でも出来なくは無いと思うし。いや、もう一歩進むなら、PS3ではなく「nasne」でもいいと思う。

nasneは、Wi-Fi接続で録画した動画をVitaで見たり出来るんだから、動画を見ていない時にセーブデータや画像データなどを自動的にバックアップしてくれたり、同期を取ってくれたりしてもいいのに!と思う。

特に動画や画像については、見たい時に接続してダウンロードするのではなく、使っていない時に接続して双方向に同期を取っておいてくれれば、持ち出した時にすぐに見たりできるワケだし、nasneに接続されている他のPCやTVなどとも共有する事が出来るだろうし。(Vitaの動画や写真をいまどきのハイビジョンTVで見るのは解像度的にアレかもだけど)


PlayStation Plus のサービスも非常に大事だとは思うけど、現在の不便なところを「月額料金を出せば解決するよ!」ではなく利用者側にも別な選択肢として解決する仕組みを提供して欲しいかな?と、思ったりする。

*1:現時点のPlayStation Plusのオンラインストレージの容量が「お預かり可能なセーブデータの容量は合計150MB、データ数の上限は1000個となります。」と書いてあるので、正直少なすぎるとは思うけど。Vitaのゲームのセーブデータって2MBぐらいのも多いけど、10MBとか100MBオーバーとか結構あるし。この辺りは何か改善されるのかな?サービス開始までには