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「Dokuro」の感想とかいろいろ (レビュー)

先日、こんな記事(関連記事参照)を書いた手前というのもあるし、そもそも最初に情報が告知されたゲーム天国の時からほぼ無条件に琴線に触れていて買うって決めていたので、なんの躊躇も無くダウンロード版を購入したタイトル「Dokuro (ドクロ)」。

この週末、どうしても1つの面だけ解法がわからずにスキップを使ったのだが、それ以外は全部クリア。昨日、エンディングを迎えたのだった。

追記(7/10)
昨晩、残り1面も解法を見つけて無事にクリア。これで全ステージクリアのトロフィーもゲット。この手のゲームは一晩寝ると突然閃いて解けたりする。そういう所が気持ちいいんで、スキップは結構有効に使って楽しくプレイした方がいいと思う。(それについては後述した通りです)

やってみた感想を3つあげると、

  • ほぼ自分が想像していたとおりのゲームで満足した
  • ただ難易度というか全体的にシビアすぎる印象を受けた
  • そういう意味で雰囲気とゲーム難易度が一致してない

という感じ。個人的にはこの手のゲームは大好きなので満足しているんだけど、この雰囲気が気になって買ってみたら全く解けない・・・という人も出てくるような気がする。

そんなワケで、このブログとしては珍しく特定のタイトルを取り上げてレビューっぽいものを書いてみる事にした。

本当は、いつもの通りに「Dokuro(ドクロ)と絵本とビジュアルゲーム」みたいな題名で書こうと思ったんだけど、それはまた別の機会にするとして、今回はちょっとこのブログとしては異例みたいな感じで。

ただ、攻略記事とかじゃないのでそういうのを期待した人はごめんなさい。

でも、コツというかヒントみたいな程度の話しで。うん。


以下、興味ない人は読んでも意味なし、な話。

Dokuroで知っていると楽になれる10このこと

1ステージをスキップしたという後ろめたさはあるものの、とりあえずエンディングを見たという程度の立場で強く言えることは何も無いんだけど、「これだけは知っているとだいぶ違うよ!」というヒント的なもの10こほど書いておく。

既にDokuroを解いた人は関係ないと思うんだけど、今まさに詰まっているという人や、これからやってみようという人のイメージを膨らませてもらう的な意味で。

もちろん、ネタバレは含みませんが、マニュアルには書いてない事は含みます。(やれば気付くものですが、最初から知っていても損は無い話でしょう)

Dokuroで知っていると楽になれる10このこと

その1.飛び落ちるから始まる二段ジャンプの有効活用

Dokuroを始めて最初に躓くというか気付くべき事は「二段ジャンプ」の活用方法だ。
ジャンプ中、どこからでも二段目が入れられる。
ゲームによっては、上昇中しか二段ジャンプが入れられないとかいうものもあったりするが、このゲームの場合は「着地していない間は2回目のジャンプが出来る」という程度のものだ。その際に方向を変えることも出来る。
つまり、
「上方向の高さとしての二段ジャンプではなく、横方向、下方向に向けた二段ジャンプも出来る」
という事。
特に、
「地面の端から二段ジャンプ」ではなく「地面の端から飛び降りた後に二段ジャンプ」をすると、飛距離は全く変わる。また、
「下の段に降りたい時に、落ちた後にジャンプで高さと方向をあわせる」
という事も割とよくある。ついでに言うと、ジャンプ中でも方向を変えられることを利用して
「上から落ちてくる爆弾を二段ジャンプで回避して、爆弾の上にのる」
という事も出来る。そういうシーンはあまり無いけれども、二段ジャンプはこのゲームの基礎中の基礎と言える。ボタン1つではあるものの、タイミングを様々に変えることで大きく変わるのは結構楽しい。

その2.ボタンを押している時間で飛距離が変わる

ジャンプについてはもう一つ重要な要素がある。
「ボタンを押している時間で飛距離が変わる」という事だ。入力可能な時間としては僅かなので調整をするのは難しいが、良くある例として「飛びすぎてしまう」というのを回避するときに注意する必要がある。
このゲーム、イジワルな事に飛びすぎるとその先に針山があって即死!なんて事はザラにある。むしろ、個人的には「シビアすぎだろう!」というぐらい即死の罠は多い。というか、命中判定が割とマジで厳しい。
なので、ジャンプのボタンは押す時間を調整して飛距離を「飛び過ぎないように」などと注意する必要がある。
ただ、この調整自体は難しいので「二段ジャンプの1段目から2段目までの連打時間で調整する」とか「途中で攻撃ボタンを押して調整してみる」とかの方法もある。ただ、どちらもデメリットがあるので、そういう小手先のテクニックというよりも、とにかく慣れるしかないって感じ。

その3.ドクロとイケメンは大きさが違う(最重要)

まだゲームの序盤の人は、これに気付いていない人も多いと思うけど、このゲームではこれが最重要。
「ドクロとイケメンは大きさが違う」
という事に。
無論、見た目が変わるので普通には気付くんだけど、体力以外の性能は全く別物だ。
当然攻撃力が変わるとかお姫様抱っこができる様になるとか操作上の違いも出てくるけど、同じ操作でも全く異なる。具体的に言うと大きさが変わることで以下の4つが変わる。

  1. 物を移動させる時の幅がドクロの方が(体が小さいので)微調整できる
  2. 狭いところではイケメンは(身長があるので)移動/変身ができなかったり、物や攻撃に命中しやすくなる
  3. また同様に立ってられる幅が変わり、イケメン少しくらいのスキマは落ちないで立ってられるし、逆にドクロは狭い隙間に落ちたり抜け出したりする事も出来る
  4. ドクロだと死んでしまう浅い水でもイケメンは背が高いので死なない

という。
ドクロとイケメンを瞬時に切り換えないと切り抜けられない!という程のギミックはそれほどないので、操作としてはタッチ操作だろうがボタン操作だろうがどちらでも大丈夫だけど、出来ることが全く変わるという事は結構覚えておいて損は無い。というか、得しかない。
なお、この違いはメリットでもありデメリットでもある。ドクロとイケメンのどちらがいいのか?は、本当にシーンごとに人それぞれなので何とも言えないが、序盤は出来るだけドクロでいた方がちょこまか動けるので楽しいとは思う。
なお、ジャンプ力自体は違いが無いハズなのだが、同じ一回のジャンプでもイケメンの方がキャラクターとして幅がある為かドクロだと飛べない距離も行けたりする(足が届く)ことがある。

その4.制限時間は無い。あせる必要は微塵も無い

この手のゲームだと、制限時間があるゲームは結構多いんだけど、このゲームに関しては制限時間は基本的に無い。
1つの面はだいたい1分未満から数分程度と短いものが多いが、その何倍の時間をかけたりしても特に問題になったりすることは無い。
アイテムの配置や構成によっては、戻る事は難しい事もあるけど、殆どの面は「お姫様が後から移動する」というゲームの基本がある関係から、スタート地点とゴール地点を往復できる場合も結構ある。
なので、先にゴール地点の位置や距離なんかを確認してみたりする事は結構重要。
特に「高さ」は「お姫様は基本的に横か僅かな段差を下方向にしか移動できない」という特性上、ゴール地点が上にあるか下にあるかの高さはお姫様をエスコートする上でのルート選定の重要な要素になる。
ついでに言うと、お姫様をゴール地点に誘導した後は、自分がゴールするまではお姫様は待っててくれるので、思う存分コイン探しをしても大丈夫だという話もあったり無かったり。

その5.お姫様は放置してもだいたい大丈夫

時間制限が無いのと同じで、お姫様がじーっとしていても魔物に襲われてゲームオーバーになることは滅多に無い。
そういう意味で、お姫様はスタート地点でずっと放置していても大丈夫である事は多い。もちろん、勝手に移動を始める事があるが、それはこちらがギミックを動かしてしまったからであり、それはしっかりと理解しておかなくてはならない。
でも、スタート地点でお姫様が止まっている場所で突然動き始めてしまうギミックは、それほど数は無いので「待っててねお姫様!」ぐらいの心持ちで放置しててもだいたい大丈夫だ。お姫様だけが魔物に襲われるという事も滅多にないし。

その6.姿は見えなくても空気は読めるお姫様

「物を押したりする時に目の前に魔物が入ると動かせない」のはこのゲームのキモ。
なのでモンスターの移動も考えて物を動かしたりする必要はある。あまりタイミングがシビアになるケースはそれほど無いけど。
なので誤解しやすいポイントだが、同じシチュエーションでもお姫様は違う。
「物を押したり引いたりするときに目の前にお姫様がいても動かせる」
のである。ドクロの場合だろうがイケメンの場合だろうが。
まぁ、あんな魔物とトラップばかりのお城の中を(ドクロの姿が見えないという以上)単身で歩き回っているという意味では、勝手に物が動いたりする事に動じない程度に肝っ玉が据わっているという事でしょうか

その7.でも、時にお姫様抱っこは積極的に

とはいえ。ギミックやステージの作りによっては、「お姫様抱っこ」が結構重要になってくるケースがかなりある。
例えば、お姫様を抱えて駆け抜ける場面があったり、少しの段差も上れないお姫様に代わって、お姫様抱っこでそういう段差を超えてみたり。
あと「お姫様抱っこしている時は普通だと落ちてしまう幅のスキマでも落ちないで走り抜けられる」という特徴もある。面によっては使う木箱などの数を減らして一気に走り抜けるという方法を試す事も出来る。
お姫様抱っこが必須なステージはそれほど多くは無いんだけど、お姫様抱っこしているシチュエーションは、このゲームの特徴でもあるので、結構積極的に使ってみると、解法がひらめく事もあるかも知れない。
お姫様が歩くよりは速いので、ステージクリアの時間短縮にもなったりするし、意外と意味があるので試してみて欲しい。

その8.スキップはモチベ維持の為にも使うべし

「スキップ」とは、いわゆるパスというかその面のクリアを後回しに出来る機能。最大10回までスキップできるが、スキップした面を後で解けば、またスキップの回数は元に戻る。回数制限はあってないようなもの。ペナルティーも特に無い。
性格的に「スキップを使ったら負け」みたいに自分でプレイを縛る人ならともかく、そうでないならスキップは気軽に使っていいと思う。
各面自体はストーリーとは直接関係が無いので、どうしても無理!と思ったら、スキップして次に進んだ方がいい。精神的にも時間的にもこだわりすぎるのは少し無駄というか。もっと気軽なものだと思うので。
少し経ってからやると先の面で同じ解法のものがひらめく事もあるし、操作になれてだいぶ楽になっていることもあるし。
全体を通して、1つのステージ(だいたい10面で構成)で1箇所か2箇所難しいところがあるかないかぐらいなので、10回あれば結構先に進めると思います。

その9.ボスは必ず弱点がある。楽しめ!

このゲーム。何よりボス戦が楽しい。
ゲームのうまい人とか、アクションが得意な人はむしろ簡単すぎ!という感じかもしれないが、ボスモンスターには必ず弱点があり、その弱点をいつ、どうやって攻撃するのか?というのがボスとの戦いのミソだ。
このパターンを探す事と、そのパターンをひたすら繰り返す事がボス戦の楽しみだ。
なお、ボスの攻撃は完全にランダムなのでタイムアタックをするのはナンセンス。最短タイムが出ること自体はうれしいだろうけど、むしろどうせパターンなんだからと回数長く楽しんだ方が気持ちいい。
なので、チャンスだからと無理に攻撃をして反撃を食らうより、無理せず適度に攻撃して直ぐに距離を置いて次に備える・・・ぐらいでちょうどいい。
それをしたところで、弱点さえしっかり攻撃できていればダメージは十分に稼げるし、パターンが1回か2回増えるだけの事だ。逆に言えば、無理してもその1回を減らせるかどうかにしかならない。
なら、その1回分を長く楽しめると思った方が気が楽だと思う。焦るとろくな事がない。割とマジで。

その10.リトライを恐れるな!

このゲーム。とにかくゲームオーバーが多い。
ひどい時はものの5分程度で3~40回ゲームオーバーとか、開始3秒でゲームオーバーが連続なんて事もわりと普通。
ただ、このゲームのいい点としてあげていいと思うんだけど、リトライがとにかく速い。1つの面がそれほど大きくないという事も関係しているんだろうけど、とにかくゲームオーバーになっても「もう一度かよ!」というのもそれほど苦ではない。まぁ、中には「二度とやりたくねぇ」という面もあるけれども。
でも、それを好意的に考えるとすると「リトライに慣れておく」というのは比較的重要。むしろ、普段から自分の意思でリトライをする癖をつけておくと、操作の失敗でゲームオーバーになった時にもショックは少ない。
「とにかくゴールするぞ」と意気込むより「ここまではうまく出来たからもう一度試してみる」と、同じシーンを最初からやり直してみるだけでも、だいぶ手際が良くなっていたり、違う方法を見出したりする事もあるので、気軽にリトライしてもいいと思う。
オートセーブだからセーブし忘れだとかも無いし。

Dokuroは習うより慣れろなゲーム

まとめ。

トロフィーコンプまでするかどうかはともかく、個人的にはとても楽しめたし、満足だった。

細かい点でバグっぽいものはいくつか見つけたけど、リトライすれば済む程度だし、ゲームで遊ぶ上で不安になるようなものはなく。完成度としては高い方だと思う。

ただ、「Dokuroは習うより慣れろ」なゲームであることは間違いなく、そういう意味で「リアル根性を試されるゲーム」でもある。

楽しいゲームなので根気は特に無くてもクリアできるんだけど、とにかくよく死ぬので根性は必要。なにくそ、絶対解くぞ!という負けん気というか根性が無いと、途中の何箇所かで詰まる事もあるだろう。

また、キャラクターの命中判定がかなりシビアで見たまんまにしてあるっぽいので、既存の見た目と命中判定箇所が違う(命中箇所は狭くしてある)アクションゲームみたいな感じで操作していると、わりとあっさりとトラップに触れて死ぬ。

個人的にはここまでシビアである必要はあったのか?という気持ちはあるもの、リトライが手軽にできるという点は割と評価できる。逆に言うと、リトライがもっと時間が掛かったり、手間だったりしたらこのシビアさは受け入れられなかったと思う。*1

そういう意味では、見た目のかわいさとは違って、割と大人、しかもそこそこのゲーマー向けのタイトルだ。

むしろ、「アクションパズルとかこのゲームが始めて」とか「お話しがかわいいから小学生の子供にやらせて見たい」とかいうのなら「落ち着け」と言いたい。特に子供に見せたいなら自分が解くつもりで無いと、小学生の低学年ならどうしていいか判る前に投げ出すレベルだと思う。

「骨太ギミックアクション」

がキャッチフレーズのこのゲーム。確かに見た目以上に出来ることがいろいろあって、最初から最後まで脳フル回転で楽しめたゲームでした。

まだ頑張るつもりだけど。コインとか全部そろってないし。

*1:それはそれとして、「一旦クリアした面を繰り返しタイムアタックしたい」という時のリトライは無く、解くと必ず次の面に移動してしまう事から、納得いくタイムになるまで毎回メニューを開いてトップ画面に戻り、ステージセレクトからし直すことになる。正直、これは面倒で使えない。ただ、これについては(一応クリアタイムの総合計というトロフィーがあるものの)「そもそもタイムアタックをするゲームというよりも、ストーリーを通しで楽しむゲーム」だと感じているので、これはコンセプト上のデザインで仕方ないかな~とも思っている。