読者です 読者をやめる 読者になる 読者になる

みた、こと。きいた、こと。

あとで、かく。ここは分館。記事一覧は「右メニュー」から。

Vitaの「クロスコントローラー」

正直、この内容を書くかどうか非常に迷ったんだけど、いい機会なので書く事にした。

事の発端は会社の人との会話。

3DSにLLが出るんですね!Wii Uとの連携とかも出来るんですかね」

と、聞かれたから。で、私が「たぶん出来ないと思うよ」と言って、驚かれたから。


今のところ、Wii U3DSの具体的な連携方法については公式の発表としてまだなかったと思う。全く出来ないというワケではないと思うんだけど、PS3Vitaとはだいぶ事情が違うので、正直できる事が限られているというか。同じゲーム機でもそこ、結構違う。

そのあたりの話しを、ちゃんとまとめておいた方がよさそうだな~と思ったので。


ただ、個人的に既知の情報を整理しただけであって個々の機器の評価や比較をする事に主題をおいたものでもなく、また基本的にはタイトルの通り「Vitaのクロスコントローラー」という意味でのまとめとしたつもり。それぞれに良いところはある。

なお、今回の話はかなりハードウェア寄りの話になるので、普段の妄想とはかなり違う書きっぷり、展開になっている。とはいえ、「私個人の妄想」には違いはないので、私の理解が乏しくて正しくない部分もある点はご了承いただきたい。

あと、発端ではあったものの文中には3DS LLについての言及はありません。というのも、3DS LLは今回の話の主点としては3DSと仕様上の違いは特にないと思いますので。

ロスコントローラーの定義

そもそも「クロスコントローラー」ってなんだよ?という言葉の定義から入っておく。

というか、それについては以前記事を書いているのでそこを見てもらうとして、抜粋するとこんな感じ。

関連記事

Cross-Controller (クロスコントローラー)
PS3のゲームを通常のPS3コントローラーではなく、Vitaを代わりとして利用できる連携機能。
Vitaのアナログスティックやボタンはもちろん、コントローラーとして画面を表示させたり、タッチパネル(前面・背面)や六軸モーションセンサー、カメラ(前面・背面)なども入力デバイスとして利用できる。

先日のE3で、PS3Vitaクロスプラットフォーム展開の発表の中であった用語。

据え置きゲーム機と携帯ゲーム機を繋ぐ今後の遊び方の話し。まぁ、一部タイトルでは既に実現しているので「新しい」といえない部分もあるんだけど。

なお、今回の話は違いを理解する上での対象があった方が通りがいいので、クロスコントローラーの組み合わせとしては、「VitaPS3」「3DSWii U」の2つで説明している。Wii Uについては、まだ発売前なので、先日のE3で発表になった情報を基にしているが、実際に発売された後は状況が違ってくるかもしれない。

ロスコントローラーはハードウェアが大事

今回の話をする上で、一番重要なポイントは「本体ハードウェア仕様」だという事。

そもそも通信というのは、殆どハードウェア設計に依存する話しで、ソフトウェアでどうこうできる部分はかなり限られている。

具体的に言えば、Vita無線LAN(Wi-Fi)で通信できるが、有線LAN用のEthernetのケーブル端子はないので、どんなに頑張っても有線による接続は出来ない。

「拡張端子とかに追加すればできんじゃね?」という声も聞こえるが、それを言い出すとぶっちゃけなんでも出来る事になってしまう。PSPだってTVが見えるし、GPSもつく。その可能性まで含めて「出来るかもしれないじゃないか」と言い出すのは、ポジティブシンキングという意味では幸せというかいいんだと思うけど、こうやって話をまとめていく際には限がなくなってくるので、今回はあくまでも「本体仕様」での話しとする。

なお、このまとめに当たっての情報としては、できるだけ公式サイトの情報を使うんだけど、どうしても足りない部分があったりするので、困った時のWikipediaの情報も参考にしている。

ただし、言わずもがなで Wikipedia というのは「誰でも編集可能」である為、「信頼できるソース」としては利用できない事になっているので、この記事もその程度の内容だと思ってもらって結構です。

私自身、確証がある話でもないし。

Vita3DSの通信モジュール仕様

まずは、携帯ゲーム機のVita3DSのハードウェア仕様、通信モジュールの比較をしてみる。

Vita3DSの通信モジュール
機種 PS Vita N3DS 備考
3Gデータ通信 ○ あり × なし 3G/Wi-Fiモデルのみ
Ethernet通信 × なし × なし 有線ケーブル
Wi-Fi通信 IEEE 802.11b/g/n IEEE 802.11b/g  
アドホック通信 Vita/PSP/PS3 ○ DS/3DS/Wii Wii Uは不明
Bluetooth ○ 2.1+EDR × なし  
赤外線通信 × なし ○ あり  
USB端子 ○ あり × なし  
マルチユース端子 ○ 用途不明 × なし  

この比較を見るだけでも、データ通信としてかなり基本的な部分の設計が違っていると判る。

これが後の話で結構関係してくる。

PS3Wii Uの通信モジュール仕様

次に、据え置きゲーム機のPS3Wii Uのハードウェア仕様、通信モジュールの比較をしてみる。

PS3Wii Uの通信モジュール
機種 PS3 Wii U 備考
Ethernet通信 ○ あり × なし 有線ケーブル
Wi-Fi通信 IEEE 802.11 b/g IEEE 802.11b/g/n  
アドホック通信 PSP/Vita ○ DS/3DS  
Bluetooth ○ 2.0+EDR ○ 2.0 コントローラーとして利用
赤外線通信 × なし × なし  
NFC通信 × なし × なし  
USB端子 ○ あり ○ あり  

Wii Uの場合、「Wii Uゲームパッド」なる液晶画面つきコントローラーが付属する事になっているが、今回の話はあくまでも「クロスコントローラー」として携帯ゲーム機とゲーム機本体の接続となるので、付属のそのコントローラー側にある機能については考慮しない。具体的には赤外線通信とNFC通信。本体側では出来ないので「なし」としている。*1

また、Wii UEthernet通信は「なし」になっているが、別売りの「Wii専用 LANアダプタ」をUSB接続する事で利用可能ではあるものの、前段の通り「本体機能のみ」での比較とする為、考慮しない事とした。


携帯ゲーム機と据え置き機。それぞれの通信機能を取り上げてみると、クロスコントロールのつながりが予想できてくる。

3DSWii Uのコントローラーになれるのか?

いきなり、ある意味で核心を突いた話になってしまうが、冒頭の「たぶん出来ないと思うよ」の結論となる話として。

Wii Uの現在の発表では、Wiiのコントローラーがそのまま使えるらしい。

Wiiのコントローラーは Bluetooth により接続されている。その為、あまり利用している人はいないが、Bluetooth 内蔵のパソコンなどでも(ドライバさえ用意すれば)利用する事が出来る。

この点から考えると、Wii Uは「コントローラーとしてはBluetoothを採用している」と考えて問題はないと思う。

で、あると同時に、3DSには Bluetooth の通信モジュールは内蔵していないため、「3DSWii Uのコントローラーとしては利用できない」となると考えている。

でも、「Wii Uゲームパッドでは出来るんだから、なんか出来そうじゃない?」という気もするんだが、Wii Uゲームパッドもコントローラーという点では他のコントローラーと変える意味がないので、多分同じ Bluetooth を利用しているものと考えられ、3DS用のクロスコントロールの仕組みを別に用意するというのは正直難しい。*2

また、

「だとしてもアドホック通信とかWi-Fi通信を使えば出来そうじゃない?」

と思うんだが、そこには大きな問題がある。

Wii UEthernet通信を持たない」

だ。

標準的な設定の仕方として、Wii Uは「本体の無線LAN(Wi-Fi)による接続」となっている為、それを利用している時は他のプロトコルとなるアドホック通信や、ルーターを介さない形でのアクセスポイント方式による直接的な接続は出来ない。

つまり、Wii U本体をインターネットに接続している時は、無線LANの通信モジュールは他に利用できないという事になってしまう。

まぁ、「オフラインの場合だけ出来る」という形は可能かもしれないが、その場合でもアクセスポイントとしてWii U側で接続可能な端末数が何台なのか?という問題も出てくる。実際、WiiはDSと任天堂独自プロトコルにより接続する事はできたが、本体同士のケーブル接続の代わり程度のもので、クロスコントロール的な使い方を想定したものではないし、複数台の同時接続を前提としたものでもなかった。

追記(6/28)
ファイナルファンタジー・クリスタルクロニクル エコーズ・オブ・タイム」では、実際にWi-Fi通信による接続でWiiとDSの連携を行なっているので、これと同じ方法であれば「3DSWii Uでも可能」だと思われるが、上記の状況は基本的に変わらない。

今の時点では、Wii Uにアクセスポイントとしての機能はなさそうなので、複数台の接続は無理だと思われる。

それらを総合的に考えると、「3DSWii Uのクロスコントローラーとしては使えない」と考えている。

まとめ

前段が長くなりすぎたので唐突にまとめ。

「なぜVitaクロスプラットフォームとしてPS3のコントローラーになれるか?」

という質問については、今までの説明を踏まえると、

Wi-Fi通信とEthernet通信
Bluetoothによる通信
  • PS3のコントローラーはBluetoothにより接続されている
  • VitaにはBluetoothの通信モジュールがある
  • Bluetoothを用いる事で、VitaPS3のコントローラーとして利用する事も出来る

の大きく分けて2つの通信が確保されているからになる。

どちらをどう使うか、両方使うなどは、ゲームや用途などの設計によって変わってくるが、BluetoothをつんでいなかったPSPよりも柔軟な設計が可能な形になっている。

PSPでもPS3と接続してリモートプレイなどは今までも出来たんだから、何も新しい事はないと感じるのも判る気がするが、実際は単に繋がっているかどうかではなく、どう繋がっているか?という点で、今までと違う、より新しい事も出来るようになっていると考える事が出来る。

しかも、操作系はPSPよりも格段に増えているし、画面が付いていたりという点はPS3のコントローラーよりも表現力は優れている。


具体的なタイトルで説明できればいいんだろうけど、そういうタイトルが出てくるのはむしろ今後だろうし、そうなってきた時に「これはどうやってるんだろう」というのを考えるのも、ちょっと楽しいかな?と、思っている。

改めて「クロスコントロール」が強調されたのは、そういうことなんだ。と、思ってる。

*1:Wiiに付属のセンサーバーの出力制御によりTVのリモコンとして使う事が出来るが、受信機能がない為、通信としては不可としている

*2:Wii Uゲームパッドは映像もあるので、この映像もBluetoothかというとデータ転送量的に違うとなるけれども、この話の流れとしてはコントローラー(操作)に限定して考察している。