Vitaと「攻略本」
ちょっと、本体とは違う話。少しと言うか、ある意味全く関係ない話。
先週末。かねてよりちょっと気になっていた「ラグナロク オデッセイ」を買った。自分は特典とか興味ないので、普通にダウンロード版で。パッケージ版は「45Pにも及ぶマニュアル」が付いてくるという点で心惹かれたんだけど。ってことで、未だに Vitaカードの保持数はゼロのまま。ま、それは割りとどうでもいい。
で、ゲームをしながら思った。
そういえば、「Vitaの場合の攻略本ってどういう方向に進むんだろう」・・・って。
今回はそういう話。
Vitaのマニュアルは
Vitaのアプリ、ゲームには2種類のタイプがあることは周知の事実。パッケージ版(Vitaカード)と、ダウンロード版(メモリカード)と。
利点と欠点は以前書いたこともあるけど、マニュアルと言う点では各メーカーそれぞれらしく、パッケージ版はマニュアルが付属する場合としない場合がある。
- パッケージ版
- 電子マニュアル
- 付属マニュアル (+電子マニュアル)
- ダウンロード版
- 電子マニュアル
好みの問題で「紙のマニュアルがないと!」という人がいるのは事実として、自分も本来そっちのタイプの人間なんだけど、ダウンロード版が今後進んでいくことは間違いないだろうと思う。
というのも、Vitaはその特徴として「アプリのアップデートが容易だから」だ。
アプリのアップデートとマニュアルと
言うまでも無く、紙のマニュアルは印刷された物である以上、修正は出来ない。
しかし、Vitaはアプリのバージョンアップが比較的しやすい設計となっており、単なる追加コンテンツのダウンロードに留まらない将来的な機能拡充も出来る。
追加コンテンツであれば、特にマニュアルは関係ない話ではあるものの、機能となれば話は別。むしろ、マニュアルの改版をできない方が問題になってくる。
事実、明後日(2月8日)に予定されているシステムソフトウェアのバージョンアップ(1.60)では、カメラの機能で動画が取れるようになっていたり、新たなアプリとして「マップ機能」なんかが使えるようになるそうだ。
そうなれば、当然本体を買ったときに付属していたマニュアルは使えないものになる。が、もともとVitaにはマニュアルが無いので、そこは問題にならないという話になる。
単に、紙をケチっているとかそういう事ではない。
まぁ、それもあるとは思うけど。エコです。きっと。*1
ダウンロードと攻略本
パッケージ版の場合。いや、今までのゲームの場合。基本的に発売日に販売店に買いに行くのが普通の流れ。
予約するもよし、しないもよし。特典目当てでなければ、後で買っても良いし。まぁ、通販という人もいるだろうけど。
その時。ココ何年もの間は、なんでそんなに早いんだよ!というぐらいの勢いで、ゲームショップには発売日と同時に「攻略本」が並んでいる事も珍しいことではなくなった。
大昔まで遡れば、ゲームと攻略本をセットで販売する「抱き合わせ商法」の延長として問題となったケースもあり、昨今はセットにされているという事も減ったものの、ゲーム店の重要な収入源であり、攻略本コーナーは比較的厚く用意されていることは多い。
だが、ここでダウンロード版である。Vitaは今後メインがダウンロード版になると予想されている。
となると、「攻略本を買う人はどうするのか?」という問題が登場する。
攻略本の買い方は
先に書いた通り、ゲームの買い方は大きく変わってくるだろう。
パッケージ版を購入する層は今後も全くいなくなることは無いだろうし、実際にニーズもある 。*2 となると、単純に考えて買い方は4つである。
- ゲームショップの店舗でパッケージ版を買う(予約に限らず)
- オンラインショップなどの通信販売でパッケージ版を買う
- 事前に予約したコンビニなどでパッケージ版を買う
- ダウンロード版を買う
ゲームショップではコーナーとして置いたり出来る為、攻略本の販売・買い方としてかなり期待できる。だが、他はどうだろう。
オンラインショップなら未だ「関連商品」として見せることが出来るので、必要な人はあわせて買う人もいるだろう。コンビニでも似ている状況だと思うが、コンビニにはコーナーとして置いておく場所は無い為、予約時に申し込まなければ、基本的には見込めないだろう。
そして、ダウンロード版。ゲームのマニュアルは電子化されて同梱している。いつでもどこでも見られるよ!というのが売りの電子マニュアル。見やすいかどうかは置いておいて、確かに一つの選択肢としては便利だとは思う。
Vitaの今後は、ダウンロード版がメインになっていくという事が想定される中、では「攻略本は電子化されるのか」という問題が出てくる。いや、調べたい情報が載っているからこそいつでもどこでも見られることが便利であるハズの攻略本である以上、今後は必然として電子化されるんだろうな~という事は予想される。
今のVitaの現状は。
現在のVita界隈の話。別に市場調査とかしてないので詳しいことは判らないが、ゲーム機本体の販売数としては50万台ぐらいとのこと。ゲームはタイトル毎にそのうちの一部の人しか買わないので、現在多くて10万本との事だが、実際はダウンロード版も含めて1~3万本ぐらいの幅なんじゃないかと勝手に思っている。前後幅はあるだろうけど。
そして、その中でさらに攻略本が欲しい人は?
となれば、「本として売るにはあまりにも購入者層が少なすぎる」のだ。
なので、今はVitaの雑誌は出ても「ゲームの攻略本」は出ていないし、今後もそれほど出ることは期待できないだろう。少なくとも、一年以上は攻略本があまり出ない状況が続くんじゃないかと思う。
なお、全く無いワケではなく、amazon などで検索をすると出てくる。が、非常に少ないのだ。
- 本 > ゲーム攻略・ゲームブック > "VITA" (amazon.co.jp)
- 6件の検索結果を表示 (2012/2/6 時点)
ゲームの本数は少しづつ増えているとはいえ、本にいたってはこんな状況であり、今後も期待は出来ないだろう。
未来の攻略本
だが、ダウンロードという行為自体が今以上に普及して、Vitaのマニュアルビュアーがもっと使いやすいもの、いやむしろ「電子書籍リーダー」として検索性と閲覧性が高まったアプリが提供されれば、
「攻略本はダウンロードして買う」
のが普通になるんじゃないかと思う。そうなれば、書籍として印刷したり在庫を抱えるリスクも少なくなるし。
ビデオや音楽のダウンロードは、今や普通になった。最近では漫画などの書籍も電子化は進んでいるし、自炊と呼ばれるスキャナ取り込みによるセルフ電子化も一般化してきた。
となれば、攻略本も普通に電子書籍化する流れになると思うが、未だその動きは遅い。
普通の本に比べ、攻略本は「情報の検索性の高さ」を求められ、また「画像なども多く」なり、ゲームの内容によっていは「数百ページも普通」という状況の中、データ量が多くなることが予想される。これでは進まないというのも状況として存在はするんだろう。
そう、簡単に言うなよ。と。
攻略本に求められるものは何なのか。ゲーム本体のダウンロード版普及が進む中で、攻略本だけは紙として残ることになるのだろうか。
ちょっと興味深い。